第三話Cの4 また長い自己紹介
【角笛を吹きしオンドレア】
何この角笛! 妙にしっくりくるわね! 気に入ったわ!
「──て、あらあらぁ~? なんでエリザベスとロスタは手を繋いでいるのかしらぁ~?」
「「──え!? あ! こ、これは別に!」」
赤面してパッと手を放す二人。
「ふふ~ん?」
な~にな~に? 二人とも結構可愛いところあるじゃない!
「お姉ちゃん。そろそろ建屋ぶっ壊れそう」
「ん?」
──グゴゴゴゴゴ!
「あ、あらあらぁ~? これってマズイのかしらぁ~?」
さすがに崩れ始める大聖堂! しかし私は臆することなく精々堂々と仁王立ちですわ!
──私、カッコいい! キャッ!
するとエリザベス。
「こ、このままだとダンジョンの一部になりそうねープフフ」
けどロスタ。
「問題ない! 道が開かれるだけだ」
道がぁ? あーなるほどですわねぇ~。壁、柱、天井は崩れて落ちてくるどころか、謎の外側へはがれて暗闇に消えてゆきますわ。そしてステンドグラスのあったあたりに階段が現れ、奥にはぼんやりと光る魔法陣が!
「──これが、隠された第二の階段である! 因みに何故こうなるのかは謎である!」
「まー、魔法でって事にしとけばー?」
「では、そういう事にしておく……」
「「──プフフ!」」
エリザベスとロスタは顔を見あって笑いあった。
「ふふ~ん?」
さっきからどうしたのかしら、この二人……?
──ま、いいわ!
すると超キャワワ最強アリスちゃん。魔法陣の方ではなく、崩れた壁が崖となった方へ歩き出す。
「ね~ね~博士! この下どうなってるの?」
「気を付けるのだアリス! その下は即、煮えたぎる地獄の門である!」
「え? ──う、うわぁ~マグマー!」
「ふふーん! どれどれ。私も見てみようかしら?」
私は高い所などまるで臆することなく勇敢に、まるで下衆を見下すように下を眺めた。
──ガクガクガク。
「ま、まるで火山の火口ね……!」
うぐぐ! 立ち上る熱気が、あ、熱いですわ!
──ゴフッ!
「あ、お姉ちゃんの前髪ちょっと燃えちゃった……!」
(プフフ!)
「ふ、ふふ~ん? こ、こんなの大したことありませんわ!」
ど、どうしよう! 私のチャームポイントがっ!
「──て、そうじゃなーい! アデーレよ! アデーレは何処にいるのよっ! もう! あのビッチは!」
『…………────ぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!』
「「「ん?」」」
上から声が?
──ポコーン!
「「「──ッ!」」」
「うわ! お姉ちゃん! なんか降ってきた!」
アリスちゃんは降ってきた何かを盾でガードした!
『うぐぐ……!』
盾からずり落ちる何か!
『ぐへぇ~……!』
「「「…………?」」」
しかし謎の人物はすぐに立ち上がると、
『──フォ~ホッホッホ!』
「「「──ッ!」」」
この下品な笑いは私じゃない! こいつは間違いなく──
「──貴方がアデーレのビッチね!」
『いかにも……』
──ポージング!
(いかにもって……プフフ)
「──私は、歴史深く偉大で、最も強大で数多の文明の発祥地、“テーヌ王”であり“ゴース王”でもあられる、“アクティム帝国”が皇帝、“インペリウム・マルクス・カエサル・アクティム”様の忠実な臣下! そして“ウィース公爵”領を人類まれにみる程、健気で立派に治める超天才の“アルベルト・フォン・ウィース公爵”を兄に持つ“光り輝く妹”! 帝国教会も“謙虚の申し子”と“舌鼓を打つ”“超絶美人”で、なにより! 真面目でキュートな“草食系男子”である麗しき“ダンジョン辺境伯爵・想一郎ドゥ・ド・ルージュフォエットモンターニュ”の世界最高の“フィアンセ”! そう! もうお判りでしょう!? 私は──」
──バーン!
「──伝説のウィース公爵令嬢“アデーレ”! ──“ビッチ”よ!」
(((──ビッチ!)))
──チュドーン!
「フォ~ホッホッホ!」
(な、なんだこいつは! 発言が色々グチャグチャでまったく謎である!)
(うわぁ~お姉ちゃんより自己紹介が長い……)
(あーキャラ被ってますねー……。てか、最後のカミングアウトは色々と天然でボケ倒した結果なんでしょう。プフフ!)
──ハッ! わ、私より派手な自己紹介!
──ずるいっ!
とある王子は、令嬢3人のうち誰と結婚するか悩んでいた。試しに3人に領土を与えてどう統治するか観察した。
1人目、善く治め、領民達は笑顔になった。
「すべては王太子殿下の為!」
2人目、賢く統治、無理なく税収が倍になった。
「すべては王太子殿下の為!」
3人目、無理やり税を倍に、領民は困窮し反乱がおきた。
「すべては王太子殿下の為!」
結局王子は、一番おっぱいのデカい3人目の令嬢と結婚した。




