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ダンジョン辺境伯爵と公爵令嬢  作者: もやい
第一章
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第二話Bの1 グットニュース

(お姉ちゃん……涎たらして完全にラリッてる……)

「うをぁぁああぁぁああ…………」

「お、お嬢様! 涎がっ!」


 ──フキフキ。


 ああ~……コラリーが~……ハンカチで~……。


「プフフ……もうそろそろ大丈夫かしらねー……」


 ──パチン!


 指を鳴らす音ぉぉ…………て!


「──ハッ! わ、私はいったい!? ここは!? そ、想一郎様は……!?」


(あ、もどった)


「お嬢様! てっきり廃人になられてしまったのかと……! グスッ」

(いっそ、廃人で居てくれたらどんなに楽か……)


「コラリー!? 一体誰が廃人ですって!?」


「あ、いえ! な、何でもございません……!」


「それより、なんなのよ! このきったない馬車は! ピスタチオも無いじゃない!」

(※輜重(しちょう)馬車で兵糧(ひょうろう)と傷病者だらけです)


「て、いうかここは何処なのよ! 想一郎様は!? ──てか貴方誰なのよ!」


 コラリーにアリスちゃんと、そしてもう一人、こっちを見てやたらニヤついてる、この、うざったい田舎エルフは!


「お初にお目にかかりますー。オンドレアお嬢様―。私は“元”流れのウッドエルフ、弓兵旅団指揮官大佐でー、貴方様の護衛を勤めさせて頂いているー、エリザベス・アーチャーと申しますー。さっきまでアヘ顔で涎たらしていたのとは打って変わりー、ご壮健な様子、誠に安堵(プフフ)した次第にございますー……プフフ!」


「ちょ、ちょっと! なに? 最後の『プフフ!』って!」

「いえー、これは生まれつきこういう悪癖がありましてー、特別な意味はありませんープフフ」


 本当に!? 信じられないわ!


「……ま、まあいいわ! で、ここは何処なのよ!」

「はいー。現在戦場より南下しー、ダンジョンを内包する都市ジェンヌへと向かっておりますー」


「まぁ! 想一郎様の本拠地ね! なるほど! そう? きっと想一郎様が可憐にして美しすぎる私を悪の手から保護する為に、離れ離れになる苦渋の決断を下した結果なのね!」


(お姉ちゃん凄いポジティブ……!)

(プフフ……! まぁその決断をしたのはナウスス様なんだけど。中々の英断かと)


「なら、結婚式場の手配を急がなきゃ! コラリー? わかってるわね? ジェンヌに着いたら最も荘厳で壮麗な式場に相応しい場所をセッティングし、愚民から結婚(キッチリ)税を搾り取れるだけ搾り取る準備をするわよ!」


「は、はぁ……」


「あ、あらぁ? コラリー。乗り気じゃないわね? どういうこと?」

「そ、それが……」


「プフフ……コラリー様ー。そしてオンドレアお嬢様ー。私、エリザベスから直接ご説明いたしましょー!」


「な、なによ! 何か嫌な予感がするわ! 私にバットニュースなんていらないわよ!? 私には常にグッドニュースだけ報告しなさい!」

(お姉ちゃん凄い我が儘……)


「ええー。大丈夫ですよー。グッドニュースですー。お嬢様ー」


 エリザベスが、ニヤッと笑って言った。


「あらぁ? ならいいわ! 報告なさい?」


「──オンドレアお嬢様ー? 想一郎様は既に、“ご婚約”なされておりますぅー! プフ! プフフフフ!」


 ──ガビィィィィーン(ピシャピシャゴローン)


「ヤリチンのアベルよ!」

「あ、あなたは一体!?」

「お前には良いニュースと悪いニュースとある!」

「な、何!? 悪いニュースとはなんだ!?」

「──お前は”玉無し”になった!」

「そんなっ! じゃあ良いニュースとはなんだ!?」

「──問題をおこす”種”はついえた!!」

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