返り討ちと動体視力
90話完成しました
5日目 夜
「さてと、リク約束通りPvPを始めようか」
「あぁ 勝敗はどちらかが死ぬまででいいんだよな?」
「当たり前だ そうじゃないと面白くないでしょ」
「あの...リク君にグリムさん? 周りの状況見てからその話をしてほしいんスけど...」
「「は?周りの状況を?」」
リクとグリムは周囲の状況を気にすることなくPvPを開始しようとしたが、カリンの一言で周囲を確認した
「「チッ、やっぱりいるか」」
周囲を確認すると、見知ったプレイヤー達を見つけた
「ヴカ...それと初心者狩り達もか」
「アイツらもこの迷宮を攻略していたんだな...」
リクは7階層攻略中に一度だけ共闘したヴカに、初心者狩りをしていたキアラ達を見つけた グリムも同じように、キアラ達が所属している百鬼ギルドとそのマスター・キザを見つけた
「あ?あの野郎...おい、全員戦闘開始だ PKKのグリムとその補佐クロバだ ここで怨みを晴らすぞ」
「キザ...ちょっと待て」
「キアラ オマエ戦わないつもりか?」
「違う 俺も因縁の初心者を見つけたからな グリムとクロバは任せる 」
「だが、初心者には手を出さない方が良いって言ってただろ それでも殺るつもりか?」
「あの時はそう思ったが、いざ目の前で見ると怒りを制御できねぇ 行くぞ ラキア」
「アニキ 戦うのは良いですが、あの魔術師のネオに瞬光ギルドの面々もいてあの初心者と戦えないと思いますが...分かりました、お供しますよ」
「兄さん!来ます!」
「リク君!来るッス!」
キザ達百鬼ギルドがグリムとリクに向けて突っ込んできた
「《血地面》」
突如として、リク達と百鬼ギルドの目の前の地面が血液に変化した
「血液... あの初心者足止めしやがった」
「副マス、何言ってんだ? こんなん唯の血液だろ? 例え深くてもあいつらの攻撃にさえ気をつければ...」
「待て!入るな!」
キアラは血液の地面の1歩手前で急停止し誰も行かせないようにしていたが、ギルド員の1人が血液の地面に足を踏み入れた その時キザがそのギルド員に踏み入れるのを止めようと大声を出したが、もうその時には足を入れ手遅れになっていた
「《血槍》」
血液の地面はギルド員が足を踏み入れた瞬間に槍へと変化しギルド員の身体を貫いた
・・・・・・・・・
「サエルさん...」
「クロバ...」
「「一旦逃げよう」」
「え?戦うんじゃないのかい?」
「えぇ数が多いですから あの初心者狩りのギルドって結構人いるんですね」
「まぁPKギルドの中では1番プレイヤーが所属しているんじゃないかな? それに、この前遭遇した時は30人くらいしか人がいなかったけど、今は大雑把に見ても100人はいるね」
「コレってPKに襲われ、撃退つまり殺った場合は殺ったプレイヤーもPKに該当する感じですか?」
「いや正当防衛が認められてPKには該当しないね それに一応公平にする為なのか PK達も街の出入りは自由になっていることは伝えてなかったよね?(まぁ見つかった時のリスクがデカいから街には長居しないけど)それに正当防衛以外にも、故意に殺っていないとかもPKに該当しないね」
「えぇ 今初めて聞きましたよ」
「まぁどっちも滅多に見ないからね」
「今現在敵意を持って向かってきているし、コッチから攻撃して倒してもPKにはならないがそれでも逃げるのか?リク」
「ガイ この場で倒すのが一番効率的なのは俺でも分かる けど如何せん数が多すぎる だから今は逃げながら戦うに切り替えた方がまだ安全でしょ」
「だがリク バラバラになったらそれこそ各個撃破されるんじゃねぇか?」
「その点は普通に気をつければいいだけだけ」
「ネオの言う通りよ 常に1人にならないように立ち回れば問題ないわ」
「最低でも2人1組で行動しましょう 1人よりマシなはずですから」
「それじゃあ2人1組で行動するように心掛けようか」
「方針が決まったなら、逃げるタイミングを創ります」
「兄さん、逃げるのは構いませんが...あの手の人達って執念深いですから、このイベント中にはどうにかしないといけないですよ?」
「あぁ分かってる だが如何せん敵が多いからな 各個撃破の方が殺りやすい」
「《血霧》」
逃げるタイミングを創る為に、リクは広範囲に血の霧をばら撒き、自身を含めたこの戦場の全員の視界を見えにくくさせた
だが、一人のプレイヤーは血液の地面を物ともせずに飛び越え、リクに攻撃を仕掛ける
「やっと会えたな!リク!」
「あぁ、確かに心配はしていたよ あの後気配を感じられなかったからな!・・・ヴカ!」
「あの時のプレイヤーッスね... リク君に手を出すにゃらその前に私を倒すッスよ!」
リクは、『雪血刀』でヴカの攻撃を防いだ その瞬間カリンは獣形態を解き放ち、勢いよくヴカに衝突した そしてカリンは吹き飛んだヴカを追い掛ける為に一人で行ってしまった
「全くカリンったら!私が追いかける...」
「いえ、カリンは俺が追いかけます!ですので、皆さんはアイツらに気をつけながら撤退してください!
《付与魔術 疾風》《付与魔術鳴神》」
カリンを追いかける為にリクは付与を複合で自信に施し速度を上げ、走り出した
しかし...
「行かせねぇよ!初心者!」
キザは、スピードに乗る前に足蹴りでリクをヴカと同じ方向に吹き飛ばした
「チッ、《血液創造 羽》お前と戦うのは後回しだ 仲間を追わなければ行けないんだね!」
「俺を無視しやがって!初心者にはあまり手を出さないつもりだったが、キアラの代わりに俺が殺ってやる」
コウモリの羽を生やし直ぐさま地面に着地してキザを無視しリクはカリンを追いかけ、キザもリクを追いかけた
そして残ったサエル達はリクの指示通り2人1組になって撤退した
・・・・・・・・・
「あの獣人女!因縁の対決を邪魔しやがって!」
「因縁の対決...フッ、笑わせにゃいで欲しいッスね 前も思ったッスけどリク君とアナタじゃあ力の使い方が全然違うんスよ それにリク君を狙った時点で負けは確定してるッスよ!」
「なっ!(防ぎきれねぇ!)」
「吹き飛べッス!」
カリンは空中にいるヴカの正面に回り込むと、両手で守っているのにも関わらずその上から蹴りを入れて地面に叩きつけた
「チッ、この傷は今度必ず返してやるから覚えてやがれ《疾風》(アイツと戦う前に回復してそれから...)」
「速度を上げても無駄ッスよ 所詮リク君の付与の下位互換の速度バフにゃんスから」
ヴカは速度を上げて目の前にいるカリンを避けて逃げようとするが、突如カリンの声と同時に拳が目前に見えた そして拳はヴカの顔面に直撃、背後の大木を貫通し吹き飛んだ しかし鼻血を垂らしながらもヴカは立ち上がった
「まだ立ちあがるんスね 思ってた以上に執念深い奴ッスね」
「カリン...この状況は一体?」
「リ、リク君!(イラつきながら戦っていて周囲を確認してなかったッス!めちゃくちゃ恥ずいッス...)」
「とにかく、ここから一旦逃げますよ 一人厄介な奴が追ってきているので...」
「(アイツと再戦したいがあの女のせいで、HPがギリギリすぎる...ここは逃げる為にも)おい、リク今度会ったら覚えておけ 《疾風》《霧猛毒 》」
「こんな毒の霧程度 《突風》」
ヴカは素早さを上げて逃げると同時に毒の霧を創り出し、気配を殺しながら一目散にこの場から逃げた...
そして、リクは風魔術の《突風》を周囲に放ち毒を吸い込む前に霧を霧散させヴカの逃げた方向にリクとカリンは目を向けた
「チッ、このプレイヤー... この前ちょっかい出してきた奴じゃねぇか 力もないくせに強者に立ち向かうから痛い目を見るんだよ なぁ初心者!お前もそう思うよな!」
「追いかけてきてたのかよ...(ヴカを一撃で殺りやがった カリンの連撃でHPが減っていたとはいえ、疾風の速さに合わせて喉元を掻っ切った)」
「(リク君は鳴神との複合で最近は疾風より数倍速くなってたッス アイツの疾風についていけたのも目が慣れてたからッス)あの男はあのスピードに合わせて攻撃を入れた 目がとても良いッスね」
「いや・・・待て、カリン 本当にアイツの目の良さが良いだけで片付けていい問題か(それに疾風と鳴神のスピード時に俺を狙えたのも)もしスキルで動体視力を底上げしていたら」
「確かにスキルで動体視力は上がっている でもそれだけじゃないんだよね グリムには斬撃があるから通用しなかったけど初心者は仕組みも理解出来ないでしょ」
キザとの間にはそれなりの距離があった だが、リクが考え込んでいた次の瞬間には懐にキザがおり持っていたタガーでリクの脇腹を斬りつけた そして、振り向きざまに攻撃を続けた
どうだったでしょうか?
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