↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BLACK HIGH SCHOOL  作者: 寿 絆
第一章
PR
6/34

5.琉の任務

X組の考えがイマイチ分からない琉は、職員室に行き、田山達にX組について聞きに行こうと思った。と、同時にクラスを変えてほしいと直談判しに行こうと考えた。


職員室に入ると二十代半ばの若い男と四十代後半の中年男が、黒田に話を聞いていた。田山が琉に気付いて「如月君、ごめん。そこで待ってくれる?今、警察の人が来ているから…。」その言葉に琉は驚いた。「ええっ!!警察ー?」つい大声を出してしまった。


その言葉に刑事の天野和明と大西昭三は振り返った。「生徒さんですか…?」と天野は言った。黒田は「ええ、昨日転校したての生徒なんです。問題のクラスの…。」それを言うと大西は「なるほど…。」と言って、琉に近寄った。琉は恐くて動けなかった。警察の人なんて始めて見た。「こんにちは。私は警視庁捜査一課の警部、大西。コイツは私の部下の刑事、天野です。」と、丁寧に挨拶した。琉は「あっ、はじめまして…。如月琉です。」と戸惑いを隠しながら、挨拶した。


一瞬大西は顔色を変えたが、すぐ琉の頬の怪我に目がいった。「君…、この怪我…。ひょっとして、X組にやられたの?」琉は大西にズバリ当てられ、ビックリした。「何で分かるんですか?」とまた驚いた。大西は天野と顔を見合わせ、深くため息をつきながら「X組…。全く勢力を増すいっぽうだ…。」と、呟いた。琉は二人がX組の事を調べていると察知した。

「まさか、X組を調べているんですか?」と、聞き出した。天野が「ああ、まぁね。」としか言わず、そして「じゃあ、見回りに行くとしよう…。でも、手は出せないんだけどね…。」と言って、二人は職員室から出て行った。


大西と天野がいなくなった途端、琉は「どういう事ですか?X組、まさか犯罪を…。」すると、影から弘子の声がした。「ええ、そのまさかよ…。罪状は主に詐欺罪、窃盗罪、傷害罪を疑われていると聞いたわ。」琉はそれを聞いて、「じゃなんですぐ逮捕しないんですか?俺、昨日実際に師走帝からカッターナイフで顔を…。」と更に聞き出した。


琉の言葉を遮るように弘子は「詳しい事は聞かされていないから…私達もよくは知らないけど、どうやら証拠がないみたいよ。」しかし、琉は納得がいかない。「証拠って…実際に被害に遭った生徒も人もたくさんいるのに…しかも、そんな奴等、すぐ退学でしょう?」と、問い詰めると、田山は辛そうに「如月君、それが出来ないんだ。前に、退学処分を出した先生がX組にやられてね…。今は仮死状態…。それを恐れてか誰も退学処分は出せないんだよ…。」琉は驚いて声も出ない。まさか、最悪殺人罪まで犯しているつもりなのか…。


すると後ろから黒田が現れ、「如月君…。君を騙す結果になったのは謝るよ…。X組の生徒はお世辞でもない限りいい生徒とは言えない。問題児ばかりの生徒。だが、如月君。君をX組からほかのクラスに変えるつもりは私には無いんだ。君には任務があるんだ。それはX組の崩壊。私はこれを最後の作戦だと思っている。」と、黒田は言った。琉は「崩壊?俺が?何で?」と不思議そうに言った。


黒田は「X組が出来てから、『黒光高等学校』にいた生徒及び教諭の数が半数になった。皆、辞めていったからだ。もうこれ以上退学届け、退職する人を私は見たくない。このままだと、学校が廃校になってしまう。しかも、外の方々にも大変な迷惑をかけている。その都度私は謝りに出て…もうウンザリだ!ガキどもに振り回されるのは遺憾なんだ。PTAにも我々でもムリだった。君にしか頼めない…。頼む、如月君!」琉は戸惑った。なんで自分なんだ。ただの男子高校生なのに…。自分にそんな奴等を止める力なんてない…。


しかし、琉もX組の非情な行為には腹が立っていた。皆が平和になるのなら、X組の革命なんて崩壊してやると琉は思った。しばらく黙ってから琉は「分かりましたよ、やりますよ、校長。ただし、…条件付きで良ければの話ですけれどね。」と言った。黒田は「何だ?言ってみな。」と言った。「もし俺がX組を崩壊する事が出来れば、俺を普通のクラスにして下さい。X組は正直つらいです。もうその場にいたくもないです。クラスはA組でも、D組でも構いませんが、X組だけは止めて下さい。」と言った。

条件を聞いた黒田は「よし。約束しよう。」と言って、奥の校長室に入っていった。琉は決意した。必ず、X組を崩壊する事を。


しかし、そこには大きな落とし穴があるとも、まだこの時の琉は知らなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。