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BLACK HIGH SCHOOL  作者: 寿 絆
第三章
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9.真打ち登場

次の日、登校途中で琉は偶然竹中兄妹と一緒になって、途中まで行く事にした。


話の話題はやはりX組だった。陽介が言う。「お前、確か、X組の外の問題児を始末したって言っていたな…。」琉は照れながらも、「はい。でも、師走帝の父親にあの三人は逃されてしまいましたけどね…。」と、少し悔しい表情を見せた。

その話を聞いて陽介は考え込んだ。「お兄ちゃん?」真由が心配そうに陽介に声をかける。陽介は「気を付けたほうがいい…。ひょっとしたら、今まで以上の悪夢を見る事になる。」琉は何の事だかよく分からなかった。


程なく学校に着き、その答えが分かった。A組からD組の生徒だけでなく、教師も皆、X組の監視の下、校門前に立たされていた。琉と一緒に学校に来た真由と陽介も、翼達に見つかって立たされた。「はいはい、お前達もここに並んでね。」軽々しく楓は言った。異様な雰囲気がすぐに感じ取れる。

「何だよ。これ…!」琉は驚きのあまり、言葉を失う。後ろから、「あら、遅かったわね。如月君…。」茜の声だ。琉は茜に「茜…。これは一体?」戸惑う琉に茜は瞳を閉じた。


そして、「『笹倉ジュエリー』の件で、貴方はついに怒らせてしまったらしいわ。X組の闇の支配者と言われている人物を…。」琉は驚いた。「まさか、それって…、睦月皇と弥生尊の事じゃないだろうな?」茜は、頷いて瞳を開けた。「私達、やばいかもね…。」と、呟いた。


X組以外の人皆が、並び終えたところで、楓が「皆さん!聞くがいい!これより、我がX組の大将がお見えになる。皆、盛大にお出迎えしろ!」そう言うと、翼と環は、門の下にレッドカーペットを敷いた。「何だ?これから何が始まるんだ?」琉は大声で叫んだ。「そこ、黙れ!」と、楓に怒鳴られた。琉は学園生活で絶対に見ない光景を、今この場でしっかりと見る事になる。

しばらくすると、黒いベンツの車一台が、校門前に止まった。車の中から、帝と桜が出て来た。そして、エスコートするように、帝は弥生尊を、桜は睦月皇の手を握り、レッドカーペットの上を歩いた。その間、他の生徒達は、床に膝間つく形で深々と一礼をした。この光景が、琉には納得がいかなかった。

隣にいた茜に「アイツ等、何なんだ?偉そうに…。」と、呟いた。茜は、「X組のお偉いさんよ…。弥生尊と睦月皇だわ…。」あの二人が…。琉は背筋が凍った。

「どんな事があっても、滅多に学校に顔を出さない二人なのに…、来たって事は、かなり追いつめられれているか…何か策があるのか?」茜はボソッと呟いた。


やがて二人は、琉と茜の前に現れた。皇は琉の顔を一目見るなり、ニヤリと笑った。「君が、X組を妨害している、噂の如月琉君か…。一度会っておきたかったんだよ…。」と、言って琉の前に手を差し伸べた。琉は躊躇ったが、手を差し出した。

その時だった。皇が差し出した手は急に、拳に変わり、琉のお腹に入った。「うっ…。」琉はそのまま座り込んだ。「如月君!大丈夫?」側にいた茜が心配になって、彼の体を抱える。すると、皇が茜を睨み付け「…お前もそうだぞ!茜、我がX組の裏切り者。今の拳には、お前達二人の分が入っているんだ。僕を、ここまでも怒らせた、これは最初の罰でもある。」皇は上から物を言うように言った。

「お兄ちゃん、こわーい。」と、妹の尊が言った。そして「でも、お兄ちゃんの言うとおりよね!私達がここへ来たのは、貴方が私達を怒らせたから…。まぁ、十分に反省する事ね…。」琉は、殴られたお腹を押さえながら、「俺達が反省しろ、だと?フン、ふざけるのもいい加減にしたらどうだ?」皇は「ふざける…とは?」と、琉に聞き返した。「X組があるからいけないんだ。お前達みたいな脳天が腐った奴等…。俺が皆まとめて警察に送ってやる!」皇はそれを聞いて、しばらく黙っていたが、今度は琉のお腹を足蹴りして、「やれるものなら、見てみたいよ…。X組が崩壊する時を…。」と、言って立ち去った。


琉は痛むお腹を抱えて思った。X組は決して許してはいけない。例えどんなに賢い連中であろうとも…。

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