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BLACK HIGH SCHOOL  作者: 寿 絆
第二章
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10.信頼なる心

X組の盗み計画を聞いた琉は茜を連れて、竹中兄妹がいる図書室に行った。

真由は、琉に気付くとすぐに駆け寄った。「如月君!大丈夫!」と、声を出しながら。琉は「平気だよ!ゴメン、心配してくれていたんだね…。」と、言って席に着いた。陽介はすぐに茜に目がいった。「おい…。コイツ、霜月茜じゃないか?お前、X組と同盟を組む気か?」陽介の強い言葉に、茜は戸惑いを隠せない。それも仕方がない。茜は素性を隠し、今までX組として潜んでいたからだ。


琉は「先輩…。コイツはX組だけど、俺と同じで味方ですよ…。」琉が竹中兄妹に説明した。陽介は大笑いした。「味方?笑わせるなよ!琉…。コイツは今までに酷い未来を予知して、泣く泣く辞めてった生徒がいるんだ!現に俺のダチの一人も…。」陽介は怒っていた。陽介は茜に対し、ひどく恨みを持っているようだった。

茜は「その件についてなら…謝ります。すみませんでした。」と、涼しい顔をして謝った。陽介はその態度にも腹に立ち、「お前…ふざけるなあ!」と、茜を殴ろうとした。すると、琉が必死に仲立ちに入った。「落ち着いて下さい!それにここは図書室です!静かにお願いします!」と、小さな声で止めた。そして「彼女は、味方だ!信用して下さい!」と、陽介に言った。陽介はまだどこか納得していない様子で鼻で笑い、「フン…。で、お前は用があってここへ来たんだろう…?」と、琉に言いかけた。


琉は「十日後、X組の葉月架、長月遥、神無月雅と直接対決する…。実は二人にも、協力して欲しいのです…。」と、言った。陽介は、「ああ、外の問題児を?退治する気か?」と、聞いた。「そうですよ!こっちからも勝負に出ないと…。」竹中兄妹は顔を見合わせた。正直、X組と対峙するなんて考えた事なんてない。いつも逃げてばかりだった。

しばらくの沈黙が続いたのち、恐がっていた真由が、「いいわよ!如月君…。X組打破しましょうよ!」と、言った。琉は陽介を見た。陽介は渋っていた。X組の茜を目の前にして、自分もやすやす入ると分かったら、茜は帝にその事を話し、自分等を処罰するに決まっている。陽介は、警戒心がなかなか解け切れなかった。すると真由が、「お兄ちゃん、協力しましょうよ…。」と、陽介の腕を掴んだ。自分も協力する気ではある。陽介はキッと茜を睨み付けた。「俺も、出来る事なら協力したいさ…。琉、お前には貸しもあるしな…。しかしな、琉。よく考えろ…。X組の女が突然味方だなんて言ったって、俺は信用できないんだ…。俺は人一倍用心深い男なんだ…。まして、X組と分かった君でさえも、半ば疑いの目をまだ掛けている所なのに…。お前達が本当に味方だと言う完全な信用を得たい。」茜は、陽介に「ならば、一体私達は何をすればいいのですか?」と、聞き出した。陽介は「俺は別に鬼じゃないんだ。学校を辞めろとか言わない。ただ、ダチを復帰させてやってくれないか…。お前のせいで辞めちまった俺のダチだ!復帰させたら、お前等の事、完全に信用してやってもいいぜ?」

すると、真由が「ムリよ!そんなの!」と、すぐに反抗した。琉は「ムリって?何で?」と、真由に聞き返した。真由は戸惑いを見せた。「だって…。」と、返事をしようとした時だった。

陽介は笑いながら「くだらねぇ事を言うんじゃねぇぞ!真由!お前は、俺の妹だろうが!」と、兄に止められた。真由の顔は暗かった。「お、お兄ちゃん…。」


状況がよく分からなかったが、茜は、「分かりました。復帰させましょう。確か名前は、遠藤陸でしたね…。一度会いに行かないと話もできませんし…。すぐに行きましょう!行こう、如月君!」と、言って琉を引っ張った。

琉も「ああ、分かった。…先輩、彼を復帰させたら、必ず協力してくださいね?」と、言って走り去った。二人がいなくなった後、真由は陽介を睨み付けた。陽介の顔は、今までに見た事のない悪い顔を見せていた。


そんな兄の姿を見て、真由はただ一言、「サイテー…。」と、言って部屋を後にした。

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