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BLACK HIGH SCHOOL  作者: 寿 絆
第二章
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7.仲間

X組の恐怖の罠から逃れ、琉と茜は一旦体育館倉庫に身を潜めた。

息を整えながら琉が「ここまで来れば、とりあえず大丈夫かな…?助かって良かったな…茜。」と、茜に問いかけた。

茜は「また。」と、小さな声で言いながら頬を赤らめた。琉は、「何が?」と、茜に聞いた。だが、女心には特別鈍感な琉に言っても、対した返事は返って来ない。

そう思っていた茜は、「いや、何でもないわ…。助けてくれて…ありがとう。」と、琉に礼を言った。琉は「ああ、別に…。」と、歯切れの悪い返事をした。


しばらく、二人は黙っていたが、やがて琉の方から「お前さ…。もしかしてX組を相手にずっと、一人で戦っていたのか?」と、話しかけた。茜は「うん…。地位の高い大人達は、口先だけ…。何とかしよう、何とかしようの一点張り…。何一つ進歩してないもの…。」と、言った。

琉は「そうなのか?」と、茜に聞き出した。茜は三角座りの姿勢のまま、「そうよ…。私が転校する前だって、『X組を倒すぞー』なんて、言っていたのは良いけれど、行動にはちっとも動いてくれない…。裏を調べても、校長をはじめとする大人達は、X組に弱みを握られていると思って調べてみたけど…そんなの無かったし、だから、私がX組の仲間と偽って、X組の内部を調べていたって訳…。分かった?如月君。」琉は感心した。茜は最初、取っ付きにくくて、絡みづらい女だ、なんて思っていたが、本当は芯が強く、弱音さえも一切吐かない強い女だった。


茜の肩を持ち、琉は「今度はX組を二人で倒そう!俺がお前の仲間だ…。」と、茜に言った。茜はその言葉を聞いて、一瞬ドキリとした。だが、冷静を装い「当たり前よ!私達は、その為に、転校してきたスパイなんだから…。」と、涙ぐみながら言った。琉は、泣きそうになっている茜を見て、「おい、泣くなよ…。」と、言って茜を優しく抱いた。茜の不安を取り除き、琉は茜の家まで送る事にした。そこで、茜は、「X組のデータ…。私が調べても、きっともうロックが強くなっていて、見られないのかも知れないわね…。」と、携帯電話から、X組のアドレスを通じデータを取ろうとしていた。琉は「まぁ、しょうがないよ…。それまでにお前がくれたデータ…、俺も一通り見てみるから…。」と、呟いた。その言葉に茜は「貴方、まだ見てないの?」と、呆れ口調で言った。「しょうがないだろ?昨日色々あって、一度頭を整理するのは大変だったんだからな!」茜は、「全く、賢いのだが抜けているのだが分からないわね…。まぁ、いいわ。如月君にX組の噂、私が知る限り教えてあげるわ!」と、強い口調で言った。琉は、「あぁ、睦月皇って人物が建てたって言うのは、俺は知っているぜ?」と、鼻を高くし、自慢げに言った。茜は「まあ、それも大事な事だとは思うけど…。そうじゃないわ!X組が、どうして罪を犯しても、逮捕されないかって言う噂よ!」と、呆れながら言った。その事には琉は、興味があった。元々、詐欺罪、窃盗罪、傷害罪と、罪を犯しているにも関わらず、何故、警察は逮捕に入らないのか。


茜は「まだ、事実かどうか知らないけど、どうやら帝の父が警察のお偉いさんみたいなんですって…。息子達の罪を全てもみ消しているんじゃないかって噂よ!」琉は驚いた。もっと聞き出したかったが、運悪く茜の家に着いてしまった。おしゃれな普通の一軒家だった。

「じゃあ、今までの罪も全て…。」琉が茜に聞いた。茜は「多分、そのお父さんの影響力かも…。警察が担当で動いてくれているみたいだけど…。きっと逮捕までには至らないでしょうね…。まあ、あくまでも噂だから全てを鵜呑みに信じ込まない方が良いわよ!じゃあ、如月君!今日はありがとう…またね!」と、言って茜は家に入っていった。


琉は茜を送り、ようやく自分の帰路に歩みだすのは、もう午後九時を過ぎた頃だった。

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