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BLACK HIGH SCHOOL  作者: 寿 絆
第二章
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3.疑惑の仲間

生徒達にボコボコに殴られて、一人では立てない琉は、帝をはじめとしたX組の態度が気になって仕方が無かった。


X組が去った後、他の生徒達もその場から離れていく。

真由と陽介は、隙を見て琉のところに駆け寄った。「…如月くん…。ごめんね、大丈夫?」真由は慌てて、琉の傷口を治していた。真由の手は、わずかに震えていた。

どこかまだ、琉を完全には見捨てる事は出来ないと、思っているらしい。


琉は陽介に「さっき、何が…起きたんですか?アイツ等、血相変えていったんですけど…。」と、尋ねた。陽介は「そっか、X組のお前にはメールが来ないのか…。」と、言いながら自分の携帯電話を出して、琉にメールを見せた。メール内容を見た琉は驚いた。「これ!マジですか?」


真由は、「本当よ…。X組のメールはX組の生徒以外の生徒には届くものだし…。そして、このアドレスを知っているのも、X組の生徒のみって訳よ…。つまり、このアドレスを使えるのは、X組の生徒のみ…。成り済ましたのなら、話は変わるかも知れないけど、X組はそんなへましないと思うし…。まぁ、悪戯じゃないわね。」琉はゆっくりと座り込んだ。「まさか、X組の誰かが俺の肩を持ったのか?」と、琉は言った。一体何が目的で?そんな事を…。


陽介はX組の生徒である琉に「お前…。アドレス知らないのか?」と、尋ねた。琉はうなずいた。「はい。メールは届いている事は知っていたけど、X組専用に専用のアドレスがあるなんて知らなかったし…。でも、俺じゃないって事は、十一人の中の誰かが…。俺を…。」そう思った時、琉は立ち上がった。真由は「ちょっと、どこ行く気なの?」と、琉を止めた。琉は「X組の教室…。俺もメールを出した奴、気になるから…。あっ…怪我、治してくれてありがとう。」と、言って走り去った。


「あっ、まだ動いちゃダメだよ!」真由は大きな声で小さくなる琉の後ろ姿に叫んだ。だが、その声は琉の耳には届かなかった。


…X組に辿り着いた琉は予想通り、例のメールを送った裏切り者を模索していた。すると、翼と環が琉を捕まえて、「おい!正直に吐け!お前が送ったんだろう?」と、言った。驚いた琉は「何言っているんだよ?そもそも俺はX組のアドレスなんて…。」と、言いかけた時、楓が布状のタオルで琉の手足、口を縛り上げた。

一体何をするんだ!驚いて楓を睨みつける。

縛り上げ終えた時、楓はフッと笑って、「貴方、私達を馬鹿にしているの?誰も貴方なんて言ってないじゃない…。貴方がX組のアドレスを知らない事は、みーんな、知っているもの…。」琉は口が塞がれていて話せない。それを見た雅は、「じゃぁ、一体誰の事言っているの?ってか…。笑けてくるな、マジで…。」そう言うと、X組の生徒は笑い出した。


そして、翼がフルーツナイフを手にし、「準備OKだぜ!帝!桜!」と、大声で言った。琉の目の前には帝、桜、そして…。「お前にとっては、コイツはおそらく傷つけたくない存在なんだろうな…。言え。お前が、このメールを送った張本人だろ?…茜!」X組の生徒に質問攻めを受けている茜の姿。


まさか、茜がこのメールを…。琉は動揺した。茜はしばらく口を閉じたまま、何も話さない。翼が、「コイツの顔…、傷つけても俺達は痛くもねぇんだぞ!素直に吐けば済むんだ。言え!」と、琉にナイフを突き刺した。頬からはわずかばかりの血が流れていく。

それを見た茜はフッと笑って、「…そうよ。私よ?悪い?」と、投げやりな感じで言った。その言い方に腹を立てた翼は、「貴様…、やっぱり、そうだったのか?おい、分かっているのか?貴様は俺等を敵に回したんだぞ!」と、怒鳴りつけた。

茜は歩きながら、「そんなもん…、始めからよ…。私は、貴方達を仲間とこれっぽっちとも思った事なんて無いわ!」と、吐き棄てた。琉には、何がなんだかよく分からなかった。茜が庇ってくれた…。どうして…。


翼の怒りが治まらない中、帝は冷静に、「…やはり、もっとお前を信頼してから、アドレスを渡すべきだった。おい、茜。明日、処分を言い渡す。覚悟しろ、最悪お前には、死んでもらうぞ!」その言葉に、琉は待ったをかけたかったが、口が塞がれて何も言えなかった。

茜も、「ええ、楽しみね。」と、退く事無く強気に言った。X組の生徒は苛立ちを隠せないまま帰って行った。教室には琉と茜だけになった。茜は琉に近寄って、縛られていたタオルを解いた。

解きながら、「…、貴方のせいよ。如月君。私の事がばれちゃったのも…。」と、言った。琉は、「何で?俺なんか助けた?お前殺されるかも知れないんだぞ?いいのかよ?」と、聞きだした。

茜は「いいわよ。私も、貴方と同じだから…。」と、言った。琉は「同じ…?」と、首をかしげた。


満月の夜、茜の正体が今明かされる。




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