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BLACK HIGH SCHOOL  作者: 寿 絆
第二章
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2.裏切りメール

翌日、X組の命令に反し、教室掃除を何一つしなかった琉は、何食わない顔で、学校に登校した。

すると、東の窓の四階から突然何かが投げつけられた。「痛っ…。」顔からドロッとしたような何かか垂れてくる。恐る恐る手に触れて触ると、その何かは生卵で、琉の顔に当たったのだ。それが処罰のスタート音かと同時に、A組からD組の生徒が、一気に琉に襲い掛かった。


驚いた琉は「やめろ、何すんだ!」と、必死で抵抗するも、誰も手を止めようとしない。


やがて、生徒の一人が口を開き、怯えながらも「お、俺達は、別にあんたには恨んでない!でも、こうしないと、俺達も処罰されるんだ!悪く思わないでくれ!」と、はっきり言った。

それを聞いて、琉は力が抜けた。X組…。どこまで意地の汚い奴等だ…。琉はグッと痛みを我慢して、生徒からの処罰を受けた。影の隅の方に真由と陽介が見ていた。「如月君…。」真由は眺める事しか出来なかった。「真由…。残念だけど俺達には、何も出来ない…。アイツを裏切る形になっているけれども、許してくれ!琉…。」陽介も、X組の恐怖からか、琉を助ける事が出来なかった。

琉の顔が分からなくなって来るまで卵は投げられ続けた。


すると突然「おっし!野郎ども!手を止めろ!」翼がそう言って、生徒達は手を一斉に止めた。虫の息状態の琉に帝が近づいて来て「フフッ…。君、馬鹿だろ?教室掃除すれば、こんな処罰受けなくて済むのに…。」琉の息は荒い。「答えな?何で昨日掃除しなかった?」帝は琉の胸元を掴んだ。琉は「お、お前等に…指図されて…掃除して事が済むなら…全生徒に殴られたって…俺は構わないよ…。お前等なんかの考えは…まるで、幼稚園児が考えるような事に過ぎない…。そんなの、俺も、コイツ等も聞く義理なんて本当は無いんだよ!」それを聞いた翼が切れた。「幼稚だと!ふざけた事言いやがって、ぶっ殺すぞ!」と、言って琉に一発食らわせた。殴られた琉は倒れこんだ。呆れた環は「おい翼…。感情的になるなって…。」と、翼を止めた。


後から桜も来て、「帝?大丈夫?」と、帝を心配した。帝は鼻で高笑いして、「どうやら、君の正義感は、想像を絶する程。感心するね…。でもね、よく覚えておくんだね…。最後には我々の望んだ未来になるってねぇ!」そう言って、持っていたバッターで、琉を殴ろうとした。「危ない!」真由と陽介、そして生徒達が一斉に声を上げた。X組の桜・翼・環は琉のいたいけな姿に笑いが止まらなかった。ああ、このままここで死ぬのか…。琉はそんな覚悟した、その時だった。


『ピリリ』全生徒の携帯電話が鳴った。それと同時に帝の手も止まった。生徒達はメールを見るために携帯電話を手にした。「オイッ!携帯を下げろ!」環が声を上げて言った。すると、生徒の一人が「X組からだ!」と、大きな声で叫んだ。「何…?」帝は今日、何一つメールを送る予定は無かった。不審に思った帝が生徒の一人に「貸せ!」と、携帯を取り上げた。


内容はこうだった。『X組からの伝達。一年X組 出席番号十二番 如月琉を標的から外す。以後、奴に手を出した者は処する。代わりに、彼のX組崩壊のサポートをしろ!』このメール文を見て、帝は驚愕した。X組からこんなメールが届くなんて、考えたくは無かった。「何このメール?」「間違いメール?」「でもメールアドレスX組だよ?」他の生徒からは動揺の声が広がっていた。


「何だ、これは!」帝が珍しく声を荒げた。桜が慌ててX組のメールアドレスを確認するが、「帝、悪戯じゃないわ。このメールアドレスはX組からだわ…。ウソでしょ?誰がこんな…。」話しか聞いていない琉には何がなんだかで、よく分からなかった。

「帝、一旦教室に戻ろう…。」と、環が言った。動揺を隠せない帝はコクリ頷いて、「処罰は一時、中断とする!」と、大きな声で言って四人は走って去った。


帝の脳裏には、誰かがX組を裏切った。考えたくない真実を今、X組は突きつけられたのだ。


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