24 接続
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カーゴは順調に斜面を登っていた。
1度曲がりきれず切り返しを行なったが、ノアの操縦に不安はなかった。
『……ザザ……ザ…ド…ますか…
エイ…き……か?』
突然スピーカーからテラの声が聞こえた。
一瞬だがガイアが頭を過った。
「こちらエイド班!
テラ聞こえてるか?」
『……良か…ったで……す。
全員…無事です……か?』
「あぁ全員無事だ!」
『本当…に良…かった……です。
1度…地上……に戻りま……しょう。
運転…を引……き継ぎま…す。』
「テラ!
引き継ぎは難しいかもしれません!
トラブルでセンサー類はほぼ全滅です。
そちらで確認できますか?」
ノアがテラに呼びかけた。
『……ノア……
通信環境…が悪い訳…ではなかったの…ですね?
深刻な車…体のダメージを観測……しました。
車両データの…大半が失われているよ……うですが、大丈…夫ですか?』
しばらくぶりに聞くテラの声は途切れ途切れでも、僕らに安心感を与えてくれた。
「テラ、緊急避難が必要だ。
ガイアにより火山活動の活性化が確認された。
いつ噴火してもおかしくない状況だ。」
『なるほど、…ガイアには会えたので…すね?
ガイアが噴火を……予知したのなら間違いない…でしょう』
「山向こうの都市に緊急避難の措置を頼む!」
『かしこまりました』
テラの声は、徐々にクリアに聞こえるようになって来ていた。
「テラ、頼みがある。
もうしばらくすると、この坑道から高確率で火山性ガスが噴き出します。
僕たちも急いで脱出したい。
斜行エレベーターの準備を頼む!」
『承知しました。
地上班が待機してますので、最優先で準備をさせましょう』
「もうひとつ!
火山性ガスが噴き出した後、下方に向かうはずだ。
流出範囲に人がいるようならその人達へも避難指示を頼む!」
『そうですね、海沿いに幹線道路が走ってますので、急ぎ通行止めの手配をしましょう。』
その後、地下で何があったのか僕たちの報告をテラはしっかりと聞いてくれた。
「道が舗装されて来ました。
まもなく斜行エレベーターに到着します。」
ゴトン、ガコン
カーゴごとステージに乗り込む。
「停車します。」
「着床を確認しました。」
『了解しました。
斜行エレベーター運転開始します。』
上の方でブレーキの解除音が聞こえた……
目の前の巨大なワイヤーにテンションがかかり、ミチミチと音を鳴らしながらステージがゆっくりと動き出した。
やがて駆動音が高まり、一段ギヤが上がったように速度を増して巻き上げられていく。
僕たちは、カーゴから降り、全周を点検して行く。
フロントガラスには大きなヒビが入り、車体は傷だらけ……
幾度も岩にぶつかり身を削りながら僕たちをここまで運んでくれたカーゴ
僕には、傷だらけのカーゴが誇らしげに胸を張っているように見えた。
「まずいな……
油圧シリンダーの油漏れがひどいな……
走行姿勢までリフトアップできないかもしれん……」
グラントがポツリと呟いた。
ほどなくして反対の通路にもう一つのステージが現れた……
行きに見た時、なみなみと入っていた水槽の水は1/3程しか入っていない……
足りない重りを補うためだろうか、さまざまな荷物が載せられている。
「エイドさん
あれ……」
ノアが指さした先には泥一つ付いていない磨かれたクロカン車がフォークリフトで持ち上げられたまま乗っかっている!?
「あのクロカン新車じゃないのか?
……誰かの私物っぽいよな。
地上班も本気ってことだな……」
地上の明かりが眩しくなりブレーキが掛かった。
数mで地上という所で、地下から突風が上がってきた……
僕らはガイアの計画が成功したことを悟った。
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