第67話 騎士団新人リナ・ポートフェン 剣の訓練
対面式の次の日からリナは、剣術の訓練に参加出来るように、段取りを組んで貰っていた。
リナは、セドリックのお古の制服を補正して、下にサラシを巻いた状態だ。
剣の持ち方も分からなかったので、素直に言って教えて貰った。
「そっからかよ」って隊員から突っ込みが入ったり、好奇心の目で見られるか邪魔って扱いされたりで中々順調だった。どこが……。
糖分補給にお菓子持って来てたのだけど、誰も食べない。
時々、宰相のところで顔見知りになった近衛騎士団の人が食べてくれるくらいで……。
筋肉作るのに糖分って、大切なんだけどね。
訓練に参加し始めてから体幹トレーニングを始め、筋トレとか走り込みとかしてるので、3ヶ月後くらいにはには少しはマシになってるはず。
そんなことばかり考えながら訓練していたら、ガキーンって鳴って剣が落ちた。
相手から思いっきり、打ち付けられた。いやもう、身体中に響く。
リナは慌てて剣を拾った。手のひら豆つぶれてて痛いけど、平気なふりをする。
「そんなへろへろじゃ、怪我するぞ」
「すみません」
リナは、痛いのを我慢して、剣を握り直す。力入らないのを、無理矢理してるから結構辛い。
構え直そうとして、右足首に激痛が走った。
(ヤッバ、さっき足やっちゃったみたい)
言えないよなぁ。戦場だったら、敵は待ってくれない。
戦場にいったら、皆こんな思いしてるんだよね。って言うか。
緩いくらいだよ、ここでは死なない。
(戦場だと思ったら痛くても、結構動くね、やるじゃん私。へっぽこだけど)
「何をやってる」
突然のデカい声に、訓練している皆の動きが止まった。
リナたちが訓練しているところにズカズカ誰か入ってきた、と思ったら抱き上げられた?
「サイラス様? ……じゃなくて、団長」
「ここの責任者は誰だ」
サイラスが、怖い顔で、大声出してる。
(仕事中のこの人って、こんなんなんだ。じゃなくて)
「私です」
ルーカス・オルグレン隊長がやってきた。
「いつからここは怪我を放置したまま訓練させるようになったんだ」
そして、リナの相手の方を見て
「お前も、新人が足に不具合があるのに気づかなかったのか、馬鹿者」
お姫様抱っこされてるリナからも、ぶち腫れた足が見える。
「だ……大丈夫ですっ。降ろして下さい」
リナは腕を思いっきり突っぱねて、サイラスの抱っこから降りようとする。
「こらっ、暴れるな。危なっ」
ズルッと、リナ身体が落ちそうになる。とっさに抱え直された。
「このまま、医務室に行くぞ。付いてこい」
リナの相手してた騎士とオルグレン隊長が付いてきた。




