第107話 アランのお茶会と襲撃
ここしばらく、リナにも分かるくらい皆の態度がおかしかった。
リナはリナで、イヤな予感ばかりして、ジークフリートから預かった手紙に自分が書いた手紙を付けて持ち歩いていた。
今日は、フイリッシア主催のお茶会。
フイリッシアたっての願いで、帯刀している。
この世界では司令官の礼服で帯刀しているのは珍しいらしく、以前他のお茶会でも頼まれたので違和感はない。
社交界デビューしていないフイリッシアの保護者役でアランも参加して、婚約者のレイモンドもいる。
レイモンドからボソッと
「なんか、愛玩動物っぽいな」
と、言われてしまった。
リナも、なんだか最近そんな気がしてきてたのだけど……何でハッキリ言うかなとちょっとムッとした。
(でも、まぁ、最近仲良さげにしていて良かった)
「まぁ、もともと幼いからねぇ、リナは」
アランが笑って言っている。
(だから、どういう意味だ)
「でも、これで私だけが見てないって事は無くなったわ。ねっリナ様」
フイリッシアは友達にするように、横に座っているリナの手を取って同意を求める。
「そうですね」
リナは、にっこり笑って同意した。
しばらくは、そんな感じで歓談してたんだと思う。
なにか、変な気配がしてフイリッシア以外の、護衛の近衛を含めたみんなが反応した。
レイモンドがフイリッシアを抱き込んでる。
何とか近衛で止めてもらわなきゃと思う。リナ以外、こっちは丸腰だ。
「リナ。借りるよ」
アランがリナの剣を引き抜いたかと思ったら、リナを自分の方に乱暴に引き寄せ。斬りかかってきた兵士を斬りつけた。
(どこの兵士だろう。なんでここに入ってこれてる?)
アランはリナを抱き寄せたまま、戦っていた。
(いや、逆でしょう? なんで、司令官が王子様に庇われてるのよ)
「わ……私も戦えます」
リナのその言葉に、アランはバカなこと言うんじゃ無いと思う。
本当に、冗談じゃない。
「ダメだよ。リナは……女の子なんだからね」
そのうちに、配置されてた近衛以外の近衛騎士がわらわらとやってくる。
アランが斬りつけた兵士も捕縛されて連れて行かれてた。
そのうちセドリックもやってくるだろう。その前に……。
懐から2通をくっつけた手紙を出した。
ジークフリートから預かった手紙とリナが書いた手紙。
「アラン様。これを王様に渡して下さい。中は王様と一緒に」
とだけ言って、押しつけた。第二王子派の中心に居ながら、実は自身は王太子派だと言うアラン様なら、ちゃんと動いてくれるだろう。
セドリックが各部署に指示を出しながら、こっちにやってくる。
サイラスも来てるって事は、騎士団も動いてるって事? いや、早くない?




