初めての街(1)
あの戦いから数時間後、俺はドラゴンの上で目を覚ました。
気絶してる間に無意識にエネルギーを吸収し象力が溜めていたのだろう。それにより『自然治癒現象』が活性化し気絶中でありながら右腕の火傷が完治していた。
それに目覚めた今も戦いで出し切ったはずの象力も容量の4分の1になっている。
1年前に1度だけ同じ事起こったけど…あの時より気絶時の吸収量が増えている。
そして無意識下でありながらエネルギーを吸収、象力化しているこれもまた現象であると考えた。
エネルギーを容量限界超えて吸収すると象力しきれず暴走し全て発散しそしてまた吸収する事が日課として1日に何度か繰り返していたためか発散後のエネルギー吸収を無意識下でありながら反射で行っていた。
この無意識でありながら反射で行う現象を
『無意識反射現象』と言い、
人間の意識とは無関係に、特定の刺激に対し自動的かつ瞬時に反応する生理現象、それを一般的に『反射』と言い、脳が「こうしよう」と判断する前に刺激が脊椎をなどを通り筋肉に直接命令を伝えるため非常に素早く身体が反応する現象。
この現象が気絶している中で俺の身体に起こっていたと考えたのだ。
そして今ドラゴンの上で目覚めたという訳だ。
とりあえずナイフで魔核を取り出す身体はでかいが魔物は決まって魔核が胸にある…はずだった。
あれ?なんでないんだ?胸の所にあると思ったんだけどなぁ…それになんだこの肉の色…黒すぎる…ドラゴンの肉ってこういうもんなのか?
魔核がなく肉も食べれる色をしてなかったため俺はその場を去り当初の目的通りに街に向かった。
「やっとだぁ!! やっと森を抜け出したぞ〜」
|ドラゴンの所から去った《あの》後も森の中で色んな魔物に出くわしたり、毒を噴霧させるきのこの粉を吸って毒状態になったり、右往左往しながら…やっと…やっと着いた…森を抜け出しただけでこんなに感動するとは思わなかった…これもまた旅の醍醐味ってやつだな。
森を抜けてしばらく歩くと後ろから馬の声がし、その方向を向くと馬車が走っていた。
おぉ〜馬車なんて…歴史の教科書の絵でチラッと見かける程度だったけど直で見るとなんか少し乗って見たくなるな…
シルティア「すみませーん」
馬車が止まる
御者「おっと! 皆さん少しすみません どうした?坊や」
シルティア「これって街まで行きますか?」
御者「あぁ、向かうよ 乗るかい? ちょいとお金かかちゃうけど…」
シルティア「お金は無いんですけど…魔核じゃだめですか?」
御者「そうか…そうだな…一応聞くが何色の魔核を持ってるんだい?」
シルティア「えっと… 緑が456個で…青が65個でえぇと…」
すると御者さんが
こらこら、青以上の魔核を持っているならそんな大きい声で言ったらダメだよ! 君のような子供が持ってる事が悪い人の耳に入ったら狙われかねないんだからね。と俺だけに聞こえるように小さな声で注意する。
御者「とりあえず 緑1個でいいよ 本当は緑10個くらいの値段なんだけど今日は特別…それに街にはここから10分もすりゃ着くからね」
シルティア「ありがとうごさいます お兄さん」
御者「さぁ乗りな!」
乗るとそこには 老夫婦と子連れ親子 冒険者らしき人が男3女2と計10人の乗客がいた。
シルティア「すみません皆さん いきなり止めてしまって…」
お婆さん「いいんだよ あそこから歩いて街まで行くのは疲れるだろうからねぇ」
お爺さん「それにしてもあの街は他の街からでも結構遠いと言うのに今まで歩いておったのか?」
シルティア「ええ…まぁ 」
子連れの母「まぁ小さいのに偉いわね うちの子も同じように立派になって欲しいわ」
赤ちゃん「キャッキャ」
子連れの父「大丈夫さ、僕と君の子だからね!」
子連れの母「もう…貴方ったら…」
シルティア(わぁお…熱々だなぁ)
そんな感じで和んでいると冒険者の男の1人が「うるせえぞてめぇら!」と叫ぶ
冒険者の男「もうちったァ静かにしやがれ!!」
男の声にびっくりしたのか赤ちゃんが「オギャァァァ」と泣き騒ぐ。
またしても男が「だからうるせえって言ってんだろ!!母親だか父親だかどっちでもいい、黙らせろ!!」と騒ぐ。
俺は面倒くさそうな状況になりそうだったので男の前に立つ
冒険者の男「なんだお前、文句でもあるってぇのか?」
シルティア「騒がしくしてしまい申し訳ありません」
冒険者の男「本当に申し訳ないと思ってるならそれ相応の誠意を見せな!」
この男の言葉に俺は誠意として青の魔核を20個取り出す!
シルティア「これじゃダメでしょうか?」
シルティアの行動に冒険者の男は「ほう、良いだろ これで許してやるよ 俺は心が広いからな」と言いガハハと高笑いをする。
するとその時冒険者の女性の1人が立ち上がり冒険者の男の頭を一発殴る。
冒険者の女性「子供相手に何巻き上げてんの!!それに1番迷惑なのはあんたよ!ケヴィン!」
ケヴィン「なんだよ! パルシア!!喧嘩なら買うぞ あ゛ぁ?」
この状況に冒険者以外の乗客が困惑している。
パルシアが「何? もう1回殴てもいいのよ?」とマジトーンで言うとケヴィンは「いいねぇ、やる気だねぇ」と馬車の中でやり合う雰囲気になった。すると寝ていたもう1人のガタイのいい男性冒険者が立ち上がり「辞めんか!!」とケヴィンとパルシアを拳骨する。
そしてそのままケヴィンとパルシアが気絶する。
この状況に怯える乗客たち。
ガタイのいい男性冒険者「あ…やりすぎちゃった…」




