炎と綻び
彼女が死んだ。
戦友のーーも死んだ。
他にも、仲間の5人全てが死んだ
憎い。ただ憎い。
哄笑する敵軍の先頭
アヤツの顔をみるだけで吐き気を催し、からだの全身の毛が逆立つほどに、心底にある憎悪が膨れ上がる
なぜ面白い。
人を殺しておきながら、なぜ、そのようなイビツな笑みを浮かべる。
眼を抜いて殺された仲間の死体
その手に滲んだ血を嘲笑う 焰人の悪が
俺の網膜に焼き付いて、意識を殺意の海に誘いつづける。
この一生で消えることのない膨大な憎悪
此の手で必ず仇は討つ。
この肉体が滅びようと、この憎しみは、必ずオンドレの首に切先を向けて、何度も何度も突き立てなければ、我が私怨は消えない。
我が仲間の命を全て奪い、私のものの全てを奪った諸悪の根元を
此の魂に誓い、此の
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「あっつぅーーー。」
「熱い熱い。」
「ーー。俺の魔術に細工したでしょ!」
「ハッ、刀も碌に振れん奴が、炎魔術などに手をつけるからだ。」
篝は、僕の刀に荘厳な文句をつけた。まぁいつものことだけど
「へっ、しらね。 刀の稽古もやってんだよ!」
僕が茶化すように彼女にそう伝えた。
唯、晴天の空の下永き稽古の日々は、僕の剣術を洗練させていった。
なにか、心の狭間に余白があることは、理解していたが、打ち込むことのない空虚な既視感に訴えても、なにも進まないから。
ふと、炎を纏わせた稽古刀に、気流ととも耳を掠めるそよ風が僕の意識を遠き昔の懐郷のやうに懐かしめた。
(故郷もなにも、産まれ育ったのは、この森なんだけどな)
それは、まるで、僕の中の何か不明な存在が、幽玄な魂の糸を、ひっぱったかのような感覚に飲まれた。




