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心結乃熾刀  作者: 氣肚愛烙
第ニ章 絢煚の絆
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12/14

出逢い

かなり急ぎでかいたので、また編集します。

 壮観な景色だ。、


 前世の記憶はまだ、ほぼ消えたままだ。

 しかし、ルナとの記憶を取り戻せた。


 だが、ここを脱するのは、どうも厳しい。


 幾度か、巖の下をみて、降りようかと試みたが、巖はほぼ垂直かつ、標高は8kmにも匹敵する。

 

水平線近くに見える山の数々。

 この巖は、本当に森の中心にあるのではないだろうか。

 奥の方に大きな滝巖が、みえるが、ここからおそらく3日はかかる。



 この辺りは時折、雲に隠れて、地面が見えなくなるが、夜は特に地上にいるであろう、獣たちに恐れる必要はない。


 聞こえてくるのは、いくつかの、鳥や魔鳥の鳴き声だけだ。

 基本的に人へは無害なはずだ。





 それに、俺はもう一つ気付いたことがある。

 俺の身体はどうやら、五歳児ほどの大きさをしている。というか、5歳児だ。



 前世の記憶はあまり、しっかりとないが、

 成人の身体をしていた気がする。


 そんな曖昧な記憶に唯一、宝物ができた。

 ルナだ。



 ルナはあの瞬間、過去へ後悔を募らせてはいけないと伝えた。ただ、たぶん大きな過ちを犯したのだろう。

 記憶の多くがいまは、欠損しており、思い出すことは困難だが、なにかがあったんだ。

 戦火のなか、ルナが死んだことだけは確かだ。

 なんの記憶も残っていない上に、この世界や場所、西暦もなにも知らない。

 まだ、ルナの仇は討てない。

 前世でおそらくだが、剣士をしていたのだろう。確証もない、推測だが。

 

 俺はルナと記憶の廻廊での再会を果たし、


その後、再び意識が戻った。

 ただ、、5日程たったが、前世への推測だけが、行き交い、結局確証も得られない。

 


 堂々巡りの過去の追憶に、なにか、記憶の靄がかかっているような気がする。

加えて、五歳児の身体に空腹はかなり堪える。




幸い、巖には、雨水が溜まっており、渇死だけは間逃れたが、依然として空腹感は増すばかりだ。




この巖から降りることは叶わない。




詰みか。。



心の希望が途絶しかける。、




ルナとの約束をした直後にこの醜態。

環境があまりにも、過酷すぎる。


考えても仕方ない。少し睡眠を取ろう。。

強い空腹の中、寝るに寝れないが、無理にでも身体を休ませようと眼を瞑った。








ーーーー




ん、、なんぁ、、



 ふと目が覚めると、辺りは夜だった。

 月明かりが巖穴の端を照らし、巖穴自体が、軽く白い光に包まれる。


 数刻ほど、経ったのだろうか。

少し冷え込んで寒い。





 5日ほど、、この岩穴で過ごしたが、、

 、、、

 なんだか、いつもと夜風の雰囲気が違う。

 

 ナヒのいる巖の頂点は、とてつもない標高で風は常に吹くが、なんだか、変な質感の風だ。


 


 静寂から、這行し、徐々に強まる風

先程まで吹いた風とは、重厚感がちがう。


 「なんだ、、? 」




 風は徐々に甲高い音を上げ、轟き、鳥たちは群れを成して、巖山から離れてゆく。



 なにかがあったんだ。


鳥が一斉に逃げるのは間違いなく嵐の前兆もしくわ、それに、準する、"何か" だ。






鳥が去って、完全に風の音も鳴らなくなった。


 すると、突如、巖が、夜の静寂の中、不気味に幽光し始める。


 巖の脈が碧色に、辺りが歪な雰囲気に包まれ、空気が禍々しい雰囲気で濁り始まる。


 巖の岩脈は単なる碧色ではなく、オーラが脈動するように、巖脈をなぞって、その不穏な幽光を、醸し出す。



突如として静寂を突き破った巖の脈動。


 その禍々しき凶兆に、頽廃を孕んだかのような、歪な巖の碧色の幽光


 





 遠くから、獰悪《どうあく》な呻き声が鳴り響く。

突如、響く咆哮に、五臓六腑は共鳴し、

 戦々恐々(せんせんきょうきょう)と逆立つ全身の毛は、なにか、とてつもないものがくるのではないかと。

 身震いを起こす。

 即座に状況を捉えるため、辺りを確認しようと、岩穴の端まで、移動しようとするが、




 

 絶大な恐怖を前に、

 身体はもうすでに、空腹で限界がきていた。

 突如、襲いかかろうとしている碧色の禍々しさの渦に、身体は抗えず、虚ろな眼で

意識は飲まれようとしていた。。

 






ーーーー!!ファッッ



 途絶しかけていた生の灯火に、

無から万華に、意識の一閃を切る。

巖の直下から、風を切り、華やかな紅き着物を着た女性が突如として現れる。






「絢煚さま!!ご無事か!!!」


 突然の苛烈な聲に、遠き意識の輪郭は、

女性の風貌を捉える




その刹那、


後ろから黒龍の咆哮が、爆炎の如き勢いで空気を震わせる。


気の流れが、まるで、ヒリヒリと、焼き付けるが如く、場の雰囲気が、二人の命の秒針を、刻一刻、互いの瞳を見つめ、峻烈《しゅんれつ》に追い込む。

 だが、美しき紅き着物の女性など露知らず

獰猛な黒龍が、上昇し、巖を織成す廣《ひろ》き洞穴の全てを一瞬にして、埋める。





 、、、!



暇《いとま》がない。秒刻の駆け引きが生死の天秤を分ける。


 


 篝はナヒを見つめ大声で叫ぶ。

「絢煚、、!!はやく掴まって、!!」



 体感で、30秒程だろうか。、

 

 突如として現れた黒龍が洞穴の前に立ち、獰悪かつ戦慄させるその巨顔を、躊躇なく近づけ



 その中央に写るのは、美しくかつ、勇ましい紅き女性。

 これ程までの恐怖のなか、果敢な雷厲風行《らいれいふうこう》をみせた。

 その彼女の瞳に写る僕の姿は、火の粉が舞い散る龍の息吹とともに、紅く目を染めていて。

必死に叫ぶ彼女の表情は、まるで、運命を託すかのやうで。

 俺は必死に走り、その女性の元へ、手を伸ばす。


 頼む....


 黒龍の顎《あぎと》から噴焔が迸《ほとばし》るその瞬間


僕たちの手は、千載一合の巡り合わせを迎える。



辺りを囲む龍の吐焔

 灼火の狭間、僕たちは光輝燦然《こうきさんぜん》に二人の出逢いへ想いを馳せ、

 龍の灼熱と共に手を結びて、

 この二人は共に転移を果たした。

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