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9、日常

『あれ〜?今日は夫婦で登校ですかぁ〜?』


『おアツいねー!』


『ひゅーひゅー!』



時間ギリギリで教室に仲良く駆け込んだ俺達はクラスメートたちに冷やかされるのだった(俺は非リア充同盟から一斉に睨まれた)。



『ふーっ!セーフ!なんとか間に合ったね♪』


『あー、脚パンパンだぜ・・・』



俺が教室の扉を閉めて少しすると、再び扉が開いて担任教師が入ってくる。そこからは俺にとっては何も変わらない日常だ。実央がいる以外は。


―――――――――――――――


授業中。



『あー・・・これわかんねーな。あとで実央に聞くか』



チラッと実央の方を見る。

ちなみに俺の席は窓際の一番後ろ。一般的な生徒の中で一番人気が高い席だ。

そして実央は俺の隣の列の一番前。板書をノートに写している。時折カクンと頭が落ちるということは、相当眠いのだろう。ポニーテールがゆらゆらと揺れる様子がなんとなくかわいい。



会って少ししか時間が経ってないのに、俺の中では実央がいて当たり前のような、そんな感覚になるときがある。幼なじみのようにお互いを認め合っている感覚。まあ、あいつが馴れ馴れし過ぎるのもあるだろうが。



そんなことを考えていると、授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。



実央は『んーーっ』と伸びをした後、こちらを振り向いてニッと俺に笑いかける。それに対し俺は少し笑みを見せて答える。ほんとに、笑顔は誰にも負けないくらいかわいいな。



次の授業が始まって5分もすると、実央は机に突っ伏して寝てしまっていた。


―――――――――――――――


昼休みに入るとすぐに、直樹率いる非リア充同盟が俺の周りを取り囲んだ。



『な、なんだよ?』



また昨日のように宣戦布告されるのかと思ったが、直樹の口からは予想外の言葉が返ってきた。



『昨日はすまなかった。俺達もつい感情的になっていた。実央ちゃんに何故お前が好きなのかを聞いたところ、落ち着いていて、余裕があるところだそうだ』



少なくとも実央からそんなことを聞いた覚えがないので、おそらくは適当なことを言ったのだろう。



『そのお言葉を聞いて俺達は悟ったんだ。むやみにリア充を憎む様は自らにとってはなんの意味もない、むしろマイナスであると。だからもうお前のことは敵視しない。俺達の愚行を許してくれ』



一斉に頭を下げる同盟メンバー。



『いいっていいって。気にすんなよ』


『ありがとう、わが親友よ!』



なんだこれは、どこの青春ストーリーだよ。



『圭佑〜、一緒にお昼食べよ〜』


『おう』



俺は囲まれていた輪を抜け出し、実央と合流した。



『どこで食べよっか?』


『屋上行くか。あそこが一番落ち着くぜ』



そう言って俺は実央の手を引いて階段を上っていった。

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