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7、ずっと前
夜。
道端には少女がいる。
寒い。刺すような冷気だ。雪も降っている。3月の気温とは思えない。
そんな中、少女はどうみても部屋着姿で座り込んでいる。しかも、裸足のままだ。
俺は少女に声をかける。
『こんなところで何してるんだ?』
少女は顔を上げ、虚ろな瞳でこちらを見つめる。そこで初めて少女の顔をはっきりとみた。直感だが、ポニーテールが似合いそうだ。
少女の身体は小さく震え、凍えている。
『ほら、着ろよ』
俺は着ていた制服のジャケットを少女に着せた。
『え・・・』
『大丈夫、大丈夫。もう卒業したからそれ使わねーんだ。それにお前寒いだろう?』
少女はコクンと頷いた。
『お前、親とかどうした?家に帰らないのか?』
『・・・』
少女は小さく顔を横に振る。
『家出か?無理矢理うちに帰すのもかわいそうだし俺のうちにくるか?って言っても知らないやつから言われても怖いだけか・・・。じゃあさ、そのジャケットの中の学生証に住所も書いてるから、もし来たくなったらお前の意思で来いよ』
『・・・りがと』
かなり小さな声だったがかろうじて聞こえた。俺にできることはここまでかな。
『じゃあな。ほんとに危ないからできれば家にかえるんだぞ』
『あなたのこと―――!』
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そこで目が覚めた。




