5、お・ん・ぶ・♪
『う、さみい・・・』
何時間寝ていたんだろう?陽はもう沈みかけていて、学校に生徒は残っていない。
『・・・うそだろっ?!』
俺たちはいつのまにか抱き合うように眠っていた。というより、実央が抱き着いてきた感じがするぞ?
『うーん、下手に動けないな・・・。おーい、実央?実央さーん?』
『すー・・・すー・・・』
あー、完全に熟睡してらっしゃいますねー。
とにかく身体が冷えないうちに家に帰らないと。風邪なんてひかれたら後が面倒だしな。
それにしてもいい匂いだ。女の子って皆こんな匂いがするのかな。
『っとと、いかんいかん』
俺は実央を背負って帰ることにした。同じ制服を着た子を背負って歩くなんてなかなか見ない光景だろうな。どこぞの制服カップルはよく手を繋いで歩いてるだろうが、これでは兄妹みたいだ。
『あー腹減ったなー。そういや昼飯食ってないな〜。実央、いつ起きるんだ?晩飯作ってほしいんだが』
『ふぁい??あ、圭佑おはよー』
『あ、起きたか。あのままずーっと寝てたんだぜ』
『ありゃりゃ。。。あたし一度寝るとなかなか起きられないの。ごめんね、あたしもう歩けるよ?』
『いや、いいって。このまま帰ろーぜ』
こんなかわいい子と密着してるんだ。こんな機会を手放すやつはいないだろう。今のうちに堪能しておくさ。
何よりこのフカフカな感触がたまらな――
『圭佑、なんか変なこと考えてない?』
『そ、そんなことは、な、ないぞ?』
『えー、ほんとぉ?嘘ついたら晩ご飯作ってあげないぞぉ?』
『ごめんなさい、少し考えました』
『やっぱりね〜(笑)圭佑は変態さんだから仕方ないけどね♪』
『ありがt・・・げふん。ちょ、誰が変態だよ!』
危ない、素がでるところだった。・・・え?もう知ってる?大丈夫だ、それは人違いだよ、うん、きっと。それにしてもいい匂いだ。
―――――――――――――――
そんなこんなで家に帰ってきたわけだ。晩飯はとてもおいしくいただきました。
『じゃ、俺風呂入ってくるわ』
『あたしもー』
『ぶっ!あたしもーじゃねえよ、一緒に入るつもりか?!』
『え?だめなの・・・?たしか本では"男は風呂でオトセ"って書いてたような』
『どんな本だよ!』
『男と仲良しになる本』
『内容がめちゃくちゃ怪しいじゃねえか』
『むぅ〜。あ、えっとたしか断られそうなときは・・・』
実央が急にもじもじしだす。そして上目遣いで――
『お風呂・・・一緒に入っちゃ・・・だめ・・・かなぁ・・・?』
『ぐはっ?!』
アニメや漫画でしか見たことねぇぞ、このシチュエーション!そんなことされたら断れねぇ。
『本気なのか・・・?』
ここで"なに言ってんのそんなわけないじゃーん、きゃーほんとに変態さんだー"なんて言われたら泣くぜ?
『本気だよ!あたし圭佑とお風呂入りたいもん』
本気のようだ・・・。仕方ないな。
『ど、どうしてもって言うなら・・・うちの風呂広いし』
『わーい!じゃあ用意してくるね!』
まったく、どうなっちまうんだ・・・。




