22、久しぶりの
『ん・・・ふぁあ。あー、寝ちゃってたのか』
時計を見たら、30分ほどしか経っていなかった。そして、嫁は俺の上で寝息をたてて眠っていた。
『すー・・・すー・・・』
俺に抱き着く体勢で。
こいつは寝相が悪いのか?朝も似たような状況だったよな。まぁいいけどさ。慣れちまったし、悪い気もしないしな。
「ぴんぽーん」
実央の頭をなでなでほっこりデレデレニヤニヤとしていると、玄関の呼び鈴がなった。俺はそっと実央の拘束から抜け出して玄関に向かった。
扉を開けると、そこには早百合と直樹がいた。
『元気〜?』
『うぃーっす!』
俺は扉を閉めた。
どうしようか、一応来るとは思ってたよ、"早百合は"。実央が見つかったとメールを入れといたからな。でも直樹が来るなんて予想外だ。このままではほのぼの空気を乱されかねない。まぁ早百合だけでもそんなに変わらないが。
あっ、忘れてしまっているであろう読者のためにもう一度紹介しよう。直樹とは俺のクラスメートで、かつては俺も所属していた「非リア充同盟」のリーダー的存在だ。存在感がなさすぎて作者にも忘れられていたようだ。
(ねぇ、これってあたしたち試されてんの?)
(さぁ・・・。あいつがそんなコメディなことするとは思えないぞ・・・?今まで一番の親友をしてきた俺にもわからん)
外で二人がいろいろ相談しているようだ。ちなみに俺は直樹のことを一番の親友だと思ったことはない。
まぁとりあえず入れてやるか。俺は扉を開けて二人を招き入れる。
『『おじゃましま〜す』』
『そこのリビングで適当にくつろいでてくれ。・・・っ、しまった!』
実央が熟睡してたんだった!だが時既に遅く、リビングに入った二人に発見されてしまった。
『・・・なかなか見せつけてくれるじゃない。圭佑、あんたさっきまで実央ちゃんと何してたのよ!!』
『いや、ただ寝てただけだって!なんもしてねぇよ!』
やったといえばやったんだけどな・・・。頭なでたり。
『ふぁああ・・・あれ?早百合だ〜。どうしたの?』
周りで騒いでいたせいで実央が起きてしまった。実央は寝ぼけ眼をこすって早百合たちの存在に気づく。
『どうしたのって、あんたに会いに来たに決まってるじゃないの!まったくも〜、人に心配かけといて・・・』
『あ〜そっか、ぇへへ忘れてたぁ』
なんかこいつ脳天気になってないか?まぁそんなところもかわいいけどな。何てったって嫁だし。あ、そういえば――
『そういえばさ、直樹はなんでここにいるんだ?早百合と直樹なんて一番ありえないコンビだし』
『え、そうか?ま、まあ気にすんなって』
妙にオドオドと話す直樹。なにやら早百合とアイコンタクトしている。めんどくせぇな、ぶっちゃけさせるか。
『なに、お前ら付き合ってんの?』
『『えっ』』
『ギクッ』という擬音語が聞こえてきそうなわかりやすいリアクションをとる二人。やっぱりそうだったか。組み合わせがありえなさすぎるだろ。
『どういう馴れ初めなワケ?どう見ても俺の目にはただ事に見えないのだが』
『いや、まぁ・・・!いろいろあったんだよ!なっ』
『そ、そうよ!それにさ、圭佑と実央ちゃんの方が意味わかんないし』
う・・・痛いところを・・・。
『で、お前らいつまでここにいる気?』
『『年越してもしばらくいるつもりだけど』』
何か不吉な言葉を聞いた気がした。




