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妖し少女あずき  作者: 椎名 園学


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お化け屋敷は私も行ったことあるよ

お化け屋敷の奥に進むほど、視界が真っ暗になり、猫助と翔太がそばにいるのはもはや足音でしかわからない。翔太が変なことを言ったせいでそれから誰もしゃべらなくなっていたので、俺は少し怖くなり口を開く

「文豪とりりすって結構強いのか?」

「めっちゃ強いで。純粋な火力やったらわいの知っとる人の中やったらリリスが一番や。けど、実際に戦うってなったら文豪の方が強いかもな」

「リリスって可愛い感じだったけど、強いのか」

「もう強いなんてもんじゃないで。さっきゼリア像ってあったやろ?あれ実在した激強な妖怪なんやけど、そんな奴を一撃で倒せるくらいの火力あるで」

そう言われてもゼリアってやつがどれくらい強いのかわからねえから、うまく比較ができない⋯

「まあとにかくバケモンや。どっちかがこの会場におったらもうみんな死んで受験終わってるで」

「そんなに強いんですね。あずきさんよりも強いんですか?」

翔太がそう聞くと猫助は声を潜めて

「⋯⋯さっきも言うたけどこれ全部録音もされてるから、今下手なこと言ったら後からあずきはんにしばかれるんや。強いていうなら本気状態のあずきはんやったら文豪に勝てると思うで」

猫助はこうなった以上俺の体から出ることはできないのだから、いつも家にいるあずきとも必然的にずっといることになる。あずきの気に触ることを言ってしまったら居心地の悪さは想像する必要もないほどわかりやすい。

「まあ違う話でもしよや。兄ちゃんはなんか趣味とかあるんか?」

「読書ですね。暇があったら本読んでます」

「へえ、最近何読んだんだ?」

俺が聞く

「ドグラマグラって本です。かなり面白かったのでお勧めですよ」

「聞いたことないタイトルだな。有名なのか?」

「はい有名ですよ。日本三大奇書の一つで読んだら精神に異常をきたすって有名なんです」

「お前は精神がおかしくなったのか?」

俺が意味もなくそう尋ねると

「この通りです」

と、どっちにもとれる返答をした。

お化け屋敷であることもあってか悪寒が走った⋯

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