えらい立派な仮面やな。一張羅かな
生まれてからこんなに力を込めて殴ったことが無かった。そのせいで拳と肩に激しい痛みが響く。
だが、仮面の男にはしっかりと効いているようだった。
「ヴヴ⋯ヴァウ!!!」
仮面の男は昂る。チェーンソーを片手で持ち直し、背まで持っていき勢いをつけて乱雑に振り続ける。
乱雑なせいでそれは勢いを増し、動きが読みづらい。
必死で避けていたが何かにつまずき俺は背中から後ろに倒れる。
仮面の男が笑みを浮かべた気がした。
俺は何もできずただ両手で顔を隠した。両手程度じゃチェンソーは止めれない⋯
俺は目を瞑った。
直後、金属の「キンッ!」という甲高い音がなった。
「⋯へ?」俺はゆっくり目を開けてみる。目の前には盾があった。
「これって文豪の⋯」
「あんちゃん今や!」
盾は一撃をくらうと消える。猫助の言葉が耳に届いた瞬間に俺は拳を仮面男の腹部に決めた。
今度はさっきより痛みが無かったが、仮面男の体は吹き飛ぶ。
もう一発殴ろうと近づいた時。仮面男はパラパラ消えていった。
「仮面男戦闘不能。山田宗太プラス1ポイント」
どこからかナレーションがなった。しかし俺はそんなことよりも
「なんだこれ⋯」
見れば俺の手は毛むくじゃらの獣手と言えるものになっていた。仮面男に殴ったから変なウイルスか何かが感染したのか?。俺は獣手を左手でつねり、殴る。痛みなどの痛覚はあるが、乏しくほとんど刺激を感じなかった。
「⋯⋯切り落としたほう良いやつか?」
俺は震える声で猫助に聞いた⋯。猫助はややかなりい顔を見せながら
「それわいの腕や。あんちゃんがまだ妖怪としての使いかたわかってないやろうから、わいが勝手にあんちゃんの手にワイの妖術をかけたんや。解こう思ったらすぐ解けるで」
そういうと、腕はすぐ元に戻った⋯
「そういうことか、猫助の手の方が強いんだな」
「せや。これで何とか一人撃破やな」
「一ポイントか。生存ポイントがどれくらいか知らねえけど戦闘してもやっぱり意味ないんじゃないか?」
「イヤそんなことはないで。あずきはんが全然説明してなかったから、知らん思うけど、戦闘ポイントは倒した敵が持っていた戦闘ポイントと同じポイントがもらえるんや。だからいっぱい倒したやつを倒すと高いポイントをもらえるんやで」
ってことは高い得点を持ってるやつは、何人も妖怪を倒した強いやつじゃねえか⋯⋯。
俺はため息をつく。やっぱり隠れて生存ポイントを地道に狙った方がよさそうだ⋯
危険かもしれないがお化け屋敷に隠れた方がよさそうだ。俺は足を前に出す。
「失礼。山田宗太氏ですね?」
耳元からいきなり知らない声が聞こえた。
俺は振り返る。黒のハットに先端に翼のあるステッキ。また、そいつも仮面をかぶっていた
だがその仮面の目は大きく、口元はくちばしになっていた




