バーサーカーやで
遊園地内ではあちことから声が聞こえ、どこを向いても必ず視界に妖術が見える。
止まったコーヒーカップの中。俺は身を潜めていた。
「あんちゃん。戦いに行かんのか?結構暇やで」
「死んだら終わりだぞ?なら順位ポイントを堅実に取りに行くべきだろ」
「まあそうなんやろうけど。戦いに行った方が楽しいやんか」
「お前もしかして武闘派バーサーカー的なキャラだったのか?」
「昔は結構自分からって感じやったな。わいが初めてこの試験受けた時は何も考えずに戦いまくって上から10番とかになれたで」
「なら妖力でお前作り続けるから戦いに行って来てくれよ」
360度どこを向いても、妖術、妖怪だらけ。もし今ここを出れば生きていける自信がない⋯
俺は力弱く猫助に嘆いた。
「あ⋯」
猫助は体を大きくする。上半身はコーヒーカップからはみ出ている。
「おい、体を出すなよ。バレるだろ」
「もうバレてるで、あんちゃんはよ体あげ。敵やで」
ウィイイイイン
中高音のの甲高い音がなる。その音を実際に肉耳で聞くのは初めてだった。
体に一瞬の寒気が走り。俺は体をあげた
質素な仮面をかぶった妖怪がチェーンソーを抱えていた。どこにありそうな何の特徴のない服にはべっとり血が付いている。そういえば今日は金曜日だった
「猫助⋯どうするべきだ?逃げるべきか?」
「逃げるってなったらワイのでかねこじゃないと逃げれんが、それやったら目立ちすぎて逃げた先でやられる可能性が高い」
「やるしかないのか⋯。またほうきか何かないのか?俺戦えないんだけど⋯」
「あんちゃんの体はもう妖力流れてるから戦えるで」
「まぁそうかもしれねえけど、肉体的に戦闘経験がないし」
「あんちゃんは黒い犬の時も学校の時も体張って頑張っとった。深く考えすぎることないで」
ウィイイン
仮面男はチェンソーを持ち上げ、突進した
「あんちゃん行くで」
もう戦うしかなさそうだ。俺は拳を構える。
あずきは腕を切り落とされても体を貫かれても妖力で直していた。なら俺もできるはず。
だから少しくらいひどい怪我をしてもかまわない⋯
仮面男はチェンソーを振り下ろす。猫助の爪がそれを止めた
俺は仮面を力任せに殴りつける。拳は綺麗に当たった。
「ヴヴヴ。ヴァウ!!」
人間の言語ではない何かの言葉か唸り声をあげて、仮面男はすぐにチェンソーを振り回す。
もう少しで刃が皮膚を裂くすれすれで俺は避けれた。
チェンソーは重く仮面男は振る度に少しずつ動きが遅くなっていく。
俺はチェンソーを今度は余裕を持って交わし、カウンターを決めた




