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妖し少女あずき  作者: 椎名 園学


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ミステリー好きなんだ

試験は筆記と実技に分かれており、開始時間まで少し間があるとのことで、俺はあずきが言っていたゼリヤ像の前で座っていた。周りにはあずきや文豪のように人間と見分けが付かないものから、人外の猛獣の姿をしたものまで様々で、見すぎるとメンチ切っていると思われるのではと少し見て少し見てを繰り返していた。しばらくしてあずきが現れる。俺の横に座った。

「文豪とリリスは?」

「あの二人は今筆記試験を受けてるよ。私はもう終わったからもう来ただけ。君ももう少し早く登録できれば筆記試験に間に合ったのに」

「そういわれても受付の人がしっかり俺のことを調べてたから」

「あーね。最近連合にスパイがいる疑惑があってね、それで今は特に厳しいんだよ」

妖怪にもスパイというものがいるのか。てっきりそういうのは人間だけで、妖怪ともなれば妖術で簡単に分かると思っていた。あずきは俺を見透かし

「見る妖術もあれば隠す妖術もあるから、人間よりスパイは難しいかもね」

文豪は文豪が妖怪になったし、怪盗という妖怪がいてもおかしくないのかもしれない。

なら守る側は、警察なのか?いや名探偵かもしれないな、となればシャーロックホームズかそこらへんなのかもしれない。怪盗がアルセーヌルパンレベルならそれはもうどちらも大変なものになるだろう

もしかしたら、こんなとこにいたらたまたま事件に巻き込まれたりなんかして。俺はこの物語の主人公である以上、モブ役はないだろうから、あるとすれば事件の容疑者か探偵の助手。どちら役になるにしても唾が出そうだ

「珍しく想像がはかどってるみたいだけど、そんなにミステリーが好きなの?」

「小説はあんま読んだことないけど、昔からミステリーだけは呼んでたからな。」

浮かんでくるのは、小5の夏休み。誰からも遊びに誘われなかったからずっと家でミステリー漫画を読んでいた。一日一冊、5日で5冊。図書館のミステリー関係は3週はしたものだ。

「君は今から筆記試験を受けるわけだけど、試験中なんでも持ち込み可だから、不本意だけど私を持ちもの判定で一緒に同行して君に答えを教えてあげるよ。」

「どっかの国立大学でありそうな解釈だな⋯」

「その後の実技試験は本人の力だけで、パフをかけてあげることも無理だから君にかかってるよ」

「そういえば実技って何するんだ?」

試験で実技はほとんど聞いたことがない。体育のテストって感じじゃないだろうし、スポーツ推薦を受けるときの「何秒で何回得点を決める」と言ったものなのだろうか

あずきはずっと俺の頭を読んでいるみたいで首を振ってみせた後

「参加者が会場に集められて合図がなり次第、敵を戦闘不能にさせたら1ポイント、戦闘不能にさせられたら現在の所持ポイントに順位ポイントを足して終了。いわば、殺し合いだよ」


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