君⋯最後に言い残すことを聞くと思ってるの?
「銃って駄目なんですか?妖力がうまく使えなくても、普通の弾丸使えばいいんじゃないんですか?それとも普通の弾丸じゃ聞かないんですか?」
「妖力をまとわせれば効くには効く。でもこれから君が戦っていくような猛者相手にそんなものは豆鉄砲にすらないらないよ」
「なら斧とかどうです?当たればだいぶいいダメージ入るんじゃないですか?」
「君の筋肉量で当てれるかな。それに斧は一度攻撃を外した時の隙が大きすぎる」
「じゃあ他に何か候補ありますか?」
「うーん。盾とかも知れないね」
「え、盾?てっきり攻撃の物だけやと思ってたんですけど」
「考えてみたけど君はいつでも猫助を出せるから攻撃は何とかなるかなって思ってね、それと君はすべての攻撃系の武器に向いてない感じがしてね」
多分後者が本音だ⋯⋯。まぁそもそも人間の中でも運動神経が良くない方だった俺が、強い妖怪と戦うとなったら武器っていうのは逆に足手まといになるのかもしれない⋯にしても使う武器が盾だけっていうのは男としてなんか恥ずかしい⋯
「盾も無くていいんじゃないですか?片手使えなくなりますし、重さで動きも鈍くなるんじゃないですか?」
「もちろん普通の盾ならそうだよ」
「普通のっていうと、普通以外の盾があるんですか?」
俺の問う、文豪は「使ってみれば分かるよ」と返した
その後も地獄のような修業が続き、家に帰ったのは18時を超えていた、玄関を開けると気の安心からかどっと疲れがやってくる。お母さんに「ただいま」と声をかけ二階に上がり、部屋の扉を開ける。
ゲーミングチェアに座っているあずきの表情は怒り心頭という表現がよく似合っている⋯
「おかえり」
「ただいま。どうした?なんか嫌なことでもあったのか?」
あずきは目をかっと開き俺を睨む。
「何か私に言うことあるんじゃない?」
俺は立ち尽くす。何も言わない俺にあずきは一枚の紙をよこした
請求書 小豆洗い 荒井あずき様 下記の通りご請求申し上げます
妖怪フリーハンズシールド 数量2 金額 605万円
「これも」
あずきはさらにもう一枚の紙を見せる。手書きの文字だった
あずきちゃんへ
宗太君はまだ弱いから武器を買った方が良いって話になって、二人で話し合った結果、最新の盾を買うことに決めたよ。僕の知り合いのところから贔屓で安く買えることになったから僕が先に代金は払っておくから、後からこの金額を僕の口座に振り込んでね。
PS もうお店に購入はしたから返品は不可。明日の朝までにはそっちに届くと思うから、宗太君かあずきちゃんが受け取ってね。ちなみに二つの内一つはスペア
あずきは俺に迫ってきて、俺の胸倉を握り上げる⋯
「何勝手に買い物してるの?」
あずきの声は俺を半殺す⋯
「料金とか全然言ってくれなかったから、全然考えてなくて⋯」
「まぁ盾は君に向いてると思うから買ったことは許すとして。このお金を君はどうやって払うつもり?隙間バイト程度じゃ無理なのは君でもわかるよね?マグロ漁船に乗るの?それとも保険金かけて死ぬ?」
あずきは冗談など言って無い雰囲気だった。




