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妖し少女あずき  作者: 椎名 園学


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62/85

その女、凶暴につき 終

「きゃきゃきゃ」

血女は一階へ降りてくる。

先手を仕掛けたのは血女だった

真っ赤な血から無数の手が伸び、それは皆あずきへ向かう。あずきは冷静に一つ一つそれを交わしながら血女にちかづいていく⋯

至近距離になった瞬間、血女はあずきに向かって自分から跳び肉弾戦を仕掛ける

あずきはそれを見事にかわし、リボルバーの引き金を引いた

弾は血女に貫通するが、全然聞いているようには見えない。

「きゃきゃきゃ」

それに血女はにまにま笑って、再び拳をあずきに突き出す。

⋯それをあずきは待っていた⋯

あずきは制服のポケットから隠し持っていた包丁を取り出して血女の腕をそぎ落とした

「きゃ」

それに血女はさらに可愛く笑って見せる⋯

血女はあずきに手を伸ばした。血の海から太い塊が伸びる⋯それはあずきの腹を貫いた⋯

刹那、あの赤黒い炎が血女を飲み込んだ

夕方までいた学校。それがところどころ激しく破損し、血女の血がどっぷり学校のいたるところを赤く染めていた。それでも、あずきの炎はそれらすべてを忘れさせるほど、赤く黒く、大きく美麗だった

その時、俺は見た。血女が最期に寂しげなき純粋な笑顔で笑って見せたところを。

次の瞬間。血女は内側から爆発し辺りに大漁の血が飛び散る。

あずきの腹に刺さった太い血はそのまま形を保たず溶けていきあずきの服にしみていく。

あずきの体は無抵抗に倒れ、静かに全身の動きを止めた

その直後、俺の視界がぼやけ始める⋯

血女を倒した安心か、それともただの疲労の蓄積か

雲に隠れ月明りは見えなくなっていった。それでもあずきの炎が明るく周りを照らす

俺もそっと目を閉じた


血の雨が降った校内。机と椅子が散らばり、廊下には大きな穴が開いていた⋯

放送室には数本包丁が刺さっている。

街では静かな雨が降っていた


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