悪い子はいねぇが?
すぐさま、2本目、3本目が飛んできて色なしあずきは避けようとするも反対の腕と足が切り落とされる。
暗闇から近づいてくる何かに色なしあずきはリボルバーを向けたが、直後飛んできた包丁が色なしあずきの胸に突き刺さり、色なしあずきはそのまま動かなくなって散り散りに消えて無くなった
「だ⋯誰だ?⋯」
包丁が飛んでくるかもしれないと俺は傷だらけのあずきを守るように体を広げ、暗闇をにらむ。
暗闇から現れたそれは赤い鬼の顔をしてた⋯
手には包丁を携え、体は藁か何かでできたものに覆われている
それはいわゆる、なまはげだった。
「宗太⋯逃げて。君じゃ⋯絶対勝てない⋯」
あずきはかすれた声を振り絞って瞳を閉じた。なまはげは静かに俺に近づいてくる
「あんちゃん!!あずきはんもってこっちや!!!」
横を向けば、廊下で猫助が体全身を使って俺を呼んでいる
俺はがむしゃらにほうきをなまはげに向かって投げつける。ほうきは空中を舞いなまはげに軽くつかまれる。その隙に俺はあずきを抱え猫助のいるほうへ足を走らせた
校内は相変わらず真っ暗で、自分の少し先が見える程度。俺と猫助は行き先なしで走り続けていた
「これどこ向かってんだ?」
「決まってあらへん。ほんでもあんなバケモンおるとこにはおられへんやん」
「そりゃそうだけど。今のおれらであいつに勝ち目あるのか?色なしのあずきを秒で殺した奴だぞ?」
「正味、まったくあらへん⋯。けど今学校の怪談5つ倒したんやし、ここまできて逃げたらまたやり直しなってまう⋯」
俺はそれに腹が立った⋯無性に腹が立った。つい走る足を止めてしまう。
猫助が息を切らしながら俺のため止まると俺は
「だからと言って今の状態のあずきで戦えるわけないだろ!あずきが死んでもいいのか?」
猫助は何も言い返さなかった。俺の怒号でなまはげに居場所がばれたかもしれない。
妙に静けさがそれを俺に思わせる。沈黙を壊したのはあずきだった
「っふ。⋯意外と優しいね⋯」
「そりゃ⋯お前の家来だからな」
「けど、大丈夫」
あずきは俺の手を優しく振りほどいて地面に立った⋯
今さっき色なしあずきからリボルバーを打たれた傷はなくなっていて垂れて固まった血だけが細い足についていた
「あずき、お前足の傷は?」
「さっき偽物の私からアドバイスをもらった通り波紋を止めて自分の回復に専念することにしたから大丈夫」
「そんなら敵の位置わからんくなるんじゃないですか?」
「わかったところで、今の私じゃ何することもできないから今は自分の回復に専念しようと思う。私が一番すべきことはやっぱり私が一番よく理解しているみたいだしね」
あずきの体が前ほどまでとはいかないものの少し小さくなっている気がした




