こっくりさんは学校するほうが確実だよ
「おんぎゃあ」
青いちゃんちゃんこの方の子供は、子供と思えないほどの歪んだ笑みで俺の方に近づき、赤の方は狐の方に向かって行っていた。
「赤いちゃんちゃんこ」赤の方が手を叩く
「青いちゃんちゃんこ」青の方が手を叩く
「「どっちが望み?」」
子供は声を揃えた
「なんでトイレに子供⋯そんな妖怪いたか?」
「赤いちゃんちゃんこ?青いちゃんちゃんこ?」
子供はあどけない笑みに迫ってくる。そこで狐が「コン」と軽く鳴いた。次の瞬間狐の瞳がぐわっと開き、血反吐を吐いた。血液はだらだら流れる。狐の腹にちゃんちゃんこのような模様が映った
「赤いちゃんちゃんこなら血⋯⋯じゃあ青ってなんだよ⋯」
俺は思考を巡らせる。こういうものに関係する青⋯⋯俺の脳に浮かんだのは青い血管だった。
血管は酸素の少ないせい脈が流れているところでは肉眼で青く見える。本来血管は赤い。
もし狐がコンと鳴き赤で血管に何かあったのだとすれば、俺は青と答えたらどうなるのか⋯
大事は避けられないだろう⋯
「今やるべきは狐の退治」
俺は真ん中の穴に落ちないよう意識を払いつつ狐に飛び掛かる、狐は抵抗し尻尾で俺をどけようと押し付ける。それでも、ちゃんちゃんこで弱っている狐の力は軽く、俺はちりとりで狐の顔面を殴りつけた
きつねは壁に打ち付けられた。
その時、俺もまた血反吐を吐いた
一方そのころ、あずもまた狗との交戦を続けていた。
狗の体格上、攻撃をくらえば手負いになる。そのため距離をとって中距離でリボルバーを撃ってを繰り返していた。
「さっきからずっと撃ってるけど効いている気がしないね」
机にたったあずきは、教室内をそっと見る。犬との戦闘で机や椅子が散らばっていた。
「やっぱ黒い犬の時もだけど、弾程度じゃ攻撃入んないかな⋯」
机から降り、リボルバーを向ける。向けた先は照明だった。
妖怪であろうと元が動物である以上、火に弱いのは共通している。弾丸が照明を割り、かすったところかでた火花が真っ赤に燃える。あずきは手をかざした。無造作に乱雑に広がった炎がまとまりを帯び、狗の体全身を覆った。
「私はこれで終わりだね。猫助はなんとかやるだろうし宗太の手伝いに行くべきかな」
というより、ただの人間に狐を任せるのはかなりまずい⋯⋯。
どれだけ重傷で瀕死であっても生きてさえいてくれれば妖力を使って何とかなる⋯
リボルバーの弾を詰めなおして、あずきは教室の扉を開けた。
そこで背後から今倒したはずの狗の鳴き声が響いた
こっくりさんは狗、狐、狸の霊の集まりで単体としては脅威でないが、三匹いっぺんに戦うとなるとだいぶ厳しい戦いになる。それが原因で以前学校の怪談と戦った時、あずきは撤退を余儀なくされた
だがあずきは気づく。この妖怪はトイレの花子さんとは違い、三匹で一つの妖怪であることを。
あずきの長年の戦闘から見て、火だるまになった狗は確実に死ぬレベルであった。
それでも今真後ろで狗の鳴き声が聞こえた。その事象から読み取れることは一つ。
三匹全員を倒す必要がある、もしくは三匹同時に倒す必要がある⋯⋯
あずきは経験からして後者を覚悟した
「猫助は室外で戦ってでか猫になれるからずっと倒し続けることはできる⋯宗太が狐をずっと倒し続けるのは不可能だし、そもそも一回勝つだけでも難しい⋯⋯」
狗を倒し続けながらタイミングよく狐を倒さないといけない、かつ連絡が取れない猫助とタイミングがあうことを祈るしかない⋯⋯分散したのは失敗であった。
あずきは固唾を呑んだ⋯⋯。




