君は万年ぼっちだからコックリさん初めてなんじゃない?
「そういえば君って浅田茉奈で自慰行為してたけど、別に本気の恋愛の好きっていう感じじゃなかったんだよね?本気の好きな人とかいないの?」
「ちょ、自慰行為って言い方やめろ」
「じゃあ世間一般的な呼び方にしようか?」
「すいません。自慰行為で大丈夫です」
「あんちゃん別に恥ずかしく感じる必要あらへんで。その浅田茉奈が誰かは分からへんけど、きっと有名な女優さんやろ?美人な人見てそういう気持ちなるんはただの生理現象やで」
猫助は人間ではないものの性別が同じだからか擁護の意見を述べてくれる。それも、あずきが「そういうのじゃないよ。ただのクラスメイトだよ」とちくりやがったせいで「あんちゃん⋯⋯だいぶやりてやなぁ⋯」と少し引いた顔になってしまった。
「今時代だからクラスメイトで励むくらい全然普通だから」
「だといいね」
「いや、本当だよ?俺の友達も勤しんでるって言ってたし」
「あんちゃん仲間が堕ちてしまった時自分も堕ちたらあかんで。助けてあげないかんで」
「これは堕ちてないんだよ⋯⋯その、自分へのご褒美といいますか。日常生活を120パーセントの力でやりぬいていくために自分にニンジン代わりにクラスメイトを吊るしているだけで」
「別にあんちゃんが良いならそれでいいんやが、お母さん悲しませるのはあかんで」
猫助は完全に敵側に回ってしまった。いや敵側というより味方ではない側と言った方が正しそうだし自分的にも楽だ⋯⋯この会話の全ての元凶、それは今目の前にある紙に書かれたひらがなのせいだ
数あるクラスの中の一つ、304教室。そこで次なる怪異、こっくりさんと対峙していた。
「この妖怪は3人以上で儀式をしないと出てくることは無い」あずきは教室に入るなりそう言っていた。
こっくりさんが質問に答える妖怪である以上、何か質問しなければならない。そこからこの話は始まったのだ。
「じゃあ何か質問とかないの?」
「ううーん」
俺は頭を悩ませる。特段これと言って悩むことは無いが⋯⋯⋯いや、しいて言うなら
「よし決まった。みんな10円玉に触れてくれ」
俺は一番乗りで、10玉に指先を乗せる。あずきと猫助も続けて指を置いたのを確認して俺は大きな声で
「こっくりさんこっくりさんおいでください。もしおいでになられましたら」
皆が10円玉に視線をやる⋯⋯10円玉がゆっくり動き始めた。10円玉が「はい」に乗る
「俺は今年超美人でモデル顔負けの可愛い彼女ができますか?」
紙に向かい叫ぶ。10円玉は迷うことなく「いいえ」に動いた
「⋯⋯こっくりさんってバグることあるのか?」
「現実から目を背けるって、君も空しいね」
「い、いや質問の仕方が悪かったな」
俺は咳払いで気持ちを整えて、
「俺は5年以内に彼女ができますか?」
こっくりさんは一度鳥居に戻った後再び、「いいえ」に向かう。俺は反対の手も使いそれを全力で食い止めるべく奮闘するも、10円玉は無慈悲に「いいえ」止まった
「⋯⋯⋯いやセフレなら」
「君⋯かわいそうな人間だね」
あずきは何か捨てられた子猫でも見るような憐みの目で首を振った




