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妖し少女あずき  作者: 椎名 園学


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水は人間にも妖怪にも不可欠だね

水は上がりあずきの腰元まで行きつく。水の抵抗が強くなっていき体を動かしにくくなっていくが、赤青マントは水の影響を一切受けていないかの如く、軽やかに近づいてくる。それは銃口を向けても変わらず、マントで隠れている中の顔がこっちにむけて不気味な笑みを浮かべているような気もしてくる。

赤マントに弾丸を撃ってみるも、まるでマントの中に誰もいないかのように弾はマントを貫通して壁にめりこむ。

(殴った時はダメージを受けていたのに弾は効いていない。込められた妖力量の差⋯⋯いや、妖力量が少なくてもくらうはくらうはず。となると赤青マントの能力かな。見た感じ水の影響も受けていないみたいだし、体を現実世界から一時的に消せるのか)

「きゃきゃきゃ。色々考えてるね。じゃ邪魔しちゃおー」

トイレの花子さんが手のひらをふわりと揺らす。それに伴い水が波を帯び始める。

「あずきちゃん背小さいからもう少ししたら溺れちゃうかもね―。きゃきゃきゃ」

「まずは水を処理した方がよさそうかな」

あずきは迫ってくる赤青マントから身を離し、リボルバーをポケットにしまう。

肩拳を握り込み、水ごと地面を殴りつけた。

床のタイルにひびが入り始め、広がるそして穴があいた。

穴に水は流れ始め浸食でひびはさらに広がっていく。そこにもう一撃殴りを入れると簡単に大きな穴が開いた。渦潮を作りながら水は一階に流れる。あふれ出る水より多くの水が下に流れるので水位はすぐさま下がった。途端赤青マントの動きが鈍くなり色が薄くなる。それを察知しあずきはすぐさまトイレの花子に向け引き金を引いた

「もうちょっとで、ちゃんちゃんこだせたのになぁ⋯⋯⋯」

トイレの花子さんは真っ逆さまに落ちていき姿を消した

「トイレの花子さんの能力で赤青マントを操ってたんだ。ならもっと早くから穴開けとくべきだったかな」

蛇口から水が滴る音を残しあずきはトイレを後にした

制服から雫を垂らし、あずきは次の場へ向かう途中、ふと右を向いてみると壁一面に立てかけられた何気ない鏡が目に留まった

「ここには後からいった方がいいかな⋯」

あずきは足を戻しその場を離れる。曇り一つない純粋な鏡。暗く映る鏡の中のあずきは、あずきの後姿をしっかり見続けていた



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