二宮金次郎は勤勉だったんだよ
「この感じ中距離攻撃やから、二発避けたら二人で畳みかけるで」
薪が投げられる⋯⋯。咄嗟に避けた俺の髪の先端を微かに焼くだけだった。
俺は止まらずそのまま二宮金次郎に全力で走る。目の前には薪が投げられていた
「あっ」
熱を感じた瞬間、反射で目をつぶってしまう⋯⋯。薪が俺の体に当たることは無かった
ゆっくり目を開けると、いまだ俺の視界の前には薪がある、だが猫助が薪を手で止めていた
「あ、あんちゃん。早よよけんかい」
すぐに体ずらすと、猫助は瞬時に手をどける。薪は速度を持ったま真っすぐ後ろへ飛んで行った
「あんちゃん今や!!」
目の前の二宮金次郎は背中に手を回し次の薪を用意している
そのスパンを絶対に逃すべく二人は走る。
拳を固く固く握り、俺は二宮金次郎に殴りかかる。
次に瞬きした時、俺は二宮金次郎に殴られていた
よろける俺に構わず猫助は二宮金次郎に全身でつっこみ体当たりをぶつけた
「大丈夫でっか?」
「何とか⋯」
幸い急所を避けれたのでそこまで俺に被害はない。でも、猫助の体当たりをノーガードで食らったはずの二宮金次郎は全くと言っていいほど変化が見られない
「なら」
ここは学校。俺は隣にある教室に駆け込み机を握る。重工な机も変なアドレナリンが助け持ち上げ、二宮金次郎に投げつけた。
二宮金次郎は両手でそれを受け止める。続けて投げた猫助の椅子は二宮金次郎の腹部に綺麗に当たった
「あんちゃん追撃や」
流れのまま俺は二宮金次郎の顔面を殴る。が、急激な痛みが拳に上ってきただけだった
「いっっっった!痛すぎだろ」
「そりゃ銅像を素手で殴ったら痛いわな」
「迷った子供と30回以上遊んだけど、机投げられたのは初めてだよ。ものは大切に扱った方が良いと思うよ」
二宮金四郎は形を保ったままの髷を少しなで、また薪に手を伸ばす
「あんちゃんん。普通の攻撃じゃ埒が明かんわ。ほうきでも持ってきてわいらも弱中距離から戦おか」
「人間のパンチで無理なんだからほうき程度じゃ無理だろ」
「ちゃうちゃう。わいが妖力でほうき固めたるからそれでフェンシングか剣道みたいな戦うんや」
俺は二宮金次郎が飛ばす薪を猫助に任せ教室に入りロッカーを開く。想定通りそこにはほうきがあったが、隣に何気なく置いてあったちりとりが俺には何か重要なものに見えた
「なぁ妖力って自由に操れるんだよな?ならこのちりとりに妖力を惑わせれば盾になるんじゃないか?」
「おお、あんちゃん名案やで」
猫助はさっと軽くほうきとちり取りに触れる。どちらもが紫色のもやがかかった
「次薪が来たら避けるかその盾で守って、ほうきでぶった切ったれ。あんちゃん」
猫助も爪を長く伸ばし二宮金次郎から視線を外さない⋯⋯だが二宮金次郎は余裕そうに構えて持っていた薪を地面に置いた
「その作戦は僕の攻撃あっての反撃みたいだけど、別に僕は今すぐ攻撃する必要はないんだよ」
二宮金次郎は新しい薪を一つずつ背中から持ってきてまた地面に置く。そして教室の時計を指さし
「君たちは知らないかもしれないけど僕ら学校の怪談は0時になった瞬間現れ、5時になった瞬間消える。そしてね」
俺は目を疑った。地面に置いてある薪の炎が
「時間が経つごとに妖力が上がっていくんだよ」
突然大きさを増した




