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妖し少女あずき  作者: 椎名 園学


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33/40

君の性根は腐ってると思うよ。絶対に

学校に着くともう翔太は席に座って何か難しそうな本を読んでいた。

俺はできるだけ申し訳なさそうな顔をして隣に自分の席に座る。翔太は「おはようございます」とかわいらしい顔であいさつをしてくる。俺も挨拶を返し

「ちょっと用事があって水泳部に入れなくなったんだ。本当に入りたかったんだけど、まじごめん」

頭を下げた。こうすることで翔太からは真剣に謝っているように見えるし、俺はよく見れば心から謝っていないことが分かる作り顔を隠すことができる。一石二鳥の布陣だ。翔太は素直に

「そうだったんですね。来ていなかったから集合場所わからなくなってしまったんじゃないかって心配してました。まぁ用事があるなら仕方ないですね。募集はずっとやってるのでもしできるようになったらいつでも言ってくださいね」

こいつは多分素直な人なんだろう。途端胸がきゅっと苦しくなった⋯⋯ということは無い。


(君は私が関わってからとかじゃなくて根から腐ってるよ)

心の中⋯というよりテレパシーがあずきから飛んできた。浅田さんの形をしたあずきに目をやるとゴミでも見る目で俺を見ている。とりあえず俺はサムズアップでにっこり返した。あずきはごみの目をさらに深めて放置された生ごみを見る目になった。さすがに妖怪にその目をされたら人間としてまずいのかもと思い始めたので

「翔太って中学から水泳部だったの?」

翔太と仲良くなろうと話を広げる

「高校から始めたんです。中学校の時は吹奏楽部だったんで」

「吹奏楽部って意外だな。サッカーでもやってるのかと」

「中学の時に文化部だったので高校からは運動部に入ろうと思って水泳部にしたんです。宗太さんは中学の時は何かされてたんですか?」

「いや、俺はずっと帰宅部のエースだった」

翔太は「ふふ。宗太さんは面白いですね」と口元に手を当てて口を隠しながら微笑んだ

他の人が同じことを言っていたら馬鹿にしていると感じるが、こいつは本心で言っていることが伝わってくる。そのまま気を抜いて喋り続け朝から元気な二階堂先生がやってくるまで会話は途切れなかった。


「山田君良かったらごはん一緒に食べない?」

4限目が終わるとすぐさま浅田あずきがやってきてやや上目遣いで聞いてくる。

本当は翔太とご飯を食べようかと思っていたが、あずきがわざわざ怪しまれる危険性があっても俺に誘ってきている時点で大事なことだとわかったので、普段の俺を徹底して「え、浅田さん⋯俺でいいのか?」

と本当に浅田さんに言われたかの如く返した。

「⋯うん。その山田君とそんなに喋ったことなかったから話してみたいなって思って」

「そ、そっか。実は俺も話したかったんだよね」

「え、そうなんだ。その、奇遇だね」

浅田さんは可憐にはにかみながら嬉しそうな顔をしていた。

⋯⋯⋯⋯事実を足せばあずきが(断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな断んな)とテレパシー攻撃を受けていたので断れるはずがなかった。


「なんで浅田さんが誘ってくれたんですか?」

「もうそれいいよ。怪異で周りにはいい感じに話してるように見せてるし」

「あ、はい」

浅田さんとのIFルートのようなものを愉しんでいたいた俺をあずきは急激に現実に引き戻してくる。


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