君も食べられたらもう少し男前になったんじゃない?
あずきはすぐにリボルバーで肩の犬を撃ち殺す。肩からは真っ赤な血が流れていた
それを契機に屋根や草陰などから小さい犬が何十匹も現れてあずきと猫助に襲い掛かる
「んんにゃあ!!」と猫助が叫んだ頃には猫助は黒い犬たちの体に囲まれ見えなくなっていた
瞬時に俺はあずきのもとへ走りあずきに群がる黒い犬たちを力の限りの拳で殴った
1発2発
殴るごとに拳からは言葉にしがたい痛みが走る
だが犬は俺がまるでいないかの如くなんの反応も見せなかった
「あずき!!あずき!!」
そう呼んでもあずきの声が聞こえない
だが犬の群れの中からあずきと思われる手が伸びてきた。手はリボルバーを握っていた
瞬時にやるべきことを理解した俺は迷うことなく一匹の犬に引き金を引く。
弾丸が貫くと当たった犬は倒れ、激しい銃声であずきを囲ってた犬は四方八方へ逃げて行った
「うにゃあああ!!!」
ちょうど後ろでは猫助がさっきのでかいフォルムに変身してかみついている犬を一匹一匹剥がし取っていく
。俺はあずきを見た
あずきはところどころかみつかれ、肉がはぎとられたところや噛んだ跡が残っている。
そして腹部には弾丸がめり込んでいた
「⋯⋯猫助に「撤退」⋯」
それだけ言うとあずきは瞳を閉じる。あずきを抱えて俺は猫助のもとへ駆け寄った
「撤退」を伝えた猫助はあずきと俺を背中に乗せてでかい体のまま民家の屋根を渡っていった
猫助の背中からみた街では銃声で続々人が家から顔を出し、通報を受けたであろうパトカーが数台ランプを光らせてやってきているのが見えた
家に到着しすぐにあずきをベットの上に寝かせた。幸い猫助には目立った怪我はないらしく、あずきの回復を手伝ってくれた。
数時間の看病の末あずきはようやく目を覚ました。開口一番
「君は酷いね、主人を撃つとは。私は黒い犬を撃って欲しくて銃を渡したんだよ。これこそ飼い犬にかまれるっていうんじゃないか?」
感謝の一つも無く俺をジト目に睨んでみせた
「一応俺が運んできたんだから感謝の一言くらい欲しいんですが」
「アリガト。コンドハ、オナカウタナイデホシイデス」
カタカナ口調で嫌味マシマシの感謝をのべえるあずきを殴ってやりたくなる気がわいてくるが、逆に素直に謝られても、どこかハマらないかもしれない
「あずきはん、ホンマに死ぬか思いましたよ」
「ごめんね、黒い犬は思ってたより賢かったみたい」
「ほんまですね。まぁあずきはんが生きててくれたのが一番感謝ですわ。黒い犬の依頼は特定の妖怪だけじゃなく全員に依頼する大衆依頼ですから、あんだけ小さくなれば後は他の人がやってくれる思いますよ。ただ犬のせいで文様のこと調べれんなったんわ残念ですね」
「そんなことないよ」
あずきは首を横に振って、服の中から紫何かで覆われた小さな鳥かごを出した。それに手をかざし、手でぐっと広げると鳥かごも大きくなる。そこで中に入っているのが黒い犬だと気づいた
「囲まれた時一匹だけとらえておいたんだよ。そして黒い犬の背中見てみて」
黒い犬は紫の何かで体を引っ張られ背中の毛がかき分けられる。そこには俺でもはっきり分かるほどの黒い文様があった
「夜で暗かったのもあって見えにくかったけど、囲まれた時至近距離だったから見ることが出来た。で、猫助にお願いなんだけど」
「任せてくだせい。だいたいわかってますよ」
そういうと猫助は体を縮める。みるみる小さくなっていって、鳥かごの網よりも小さくなった
「これ何してんだ?」
「文様のことを聞きに行ってるんだよ。猫助は動物妖怪だから黒い犬とも話すことができるし」
少しして猫助が出てくると猫助は姿を大きく戻す。
さっきまでと変わった少し深刻そうな顔で
「あずきさん、やっぱり文様は黒幕がいるみたいですわ」
「そいつが誰でどこにいるか分かったの?」
「誰かまでは黒い犬も知らなかったみたいで、ですけどどこにいるかは吐きました」
猫助は静かに外を指さした
「黒幕は学校だそうです」




