敵が私の家に来たみたいだね
「君は人間だから体は脆いけど、私は妖怪だから体に何かあっても妖力で直すことができる。君は危なかったら身の安全を第一に私を置いて逃げるてね」
ポケットから拳銃を抜いて構えながら扉を開ける。中から静寂を帯びた冷たい空気が漂ってきた。親はどちらも仕事に行っているので身の安全はきっと大丈夫。気を付けるべきはあずきが言ったように俺の身の安全だろう。だがそうはいうものの、本調子ではなかったにしろ、妖怪度3のサンタクロースに一度殺されているあずきが妖怪度4のやつと戦うことになるからきっと無傷では済まない。そのとき男として逃げるわけにはいかない。
「一回に特に怪しい気配はない。二階に上がるよ」
いつも何気なく通っていた階段をゆっくり上がっていくとぎしぎし木がきしむ音が響く。
階段を登り切り、俺の部屋の扉に二人で見つめる。あずきは指を上げ3,2,1と数え、0にしたとき勢いよく扉を開けた。
窓が開けっぱなしになり、風が吹き入る部屋の中には、誰もいなかった。
だが学校の教材は飛び散り、パソコンのモニターの画面は割れ、椅子は壁に突き刺さっている。
確実に誰かがこの部屋にいた跡が残っていた
「泥棒⋯ってわけでもなさそうだな」
「妖力を使った跡がある」
飛び散った布団や、逆さになった鞄をあずきは見て回る。
俺は自然と開けられた窓の方に向かっていた。屋根は何かあった形跡はない。だが、窓の外の縁に俺の部屋から出たものでないであろう封筒が留められていた
「あずき、なんかかみ合ったけど?」
それをあずきに向けるとあずきは急いでそれを乱暴に取り上げた
「ちょ、そんなに焦らなくても」
「この紙の周りには私が部屋に張ってあった結界より10倍くらい強い結界が張られている。家をあらしたやつが何が何でも伝えたかったものなんだろう」
あずきはそれを丁寧に空けて中身を見た
「これ以上詮索しないでください。あずきさんがこれ以上狙われることは無いです。フクロウ卿」
と万年筆で書かれたような丁寧な筆跡で書かれていた
「よく見たらこの部屋にある妖力の痕跡は二種類あるみたいだし、フクロウ卿だ助けてくれたのかな」
「フクロウ卿って?」
俺の問いにあずきは首を振りながら
「君が気にすることはないよ。それより」
俺の質問を雑に返してあずきはいわゆる怪異で部屋を元の通りに戻す。すべてもとに戻り終わりあずきはふかふかのベットに体を埋もれさせながら
「早く寝るよ」
「いや、いきなり寝るって言われてもこんなのが会った状況じゃ」
「フクロウ卿が言ったってことはこの部屋の安全は確実だよ。体がびっくりして眠れないとかだったら、寝やすいように、君の好みの容姿になって添い寝してあげるから、早く寝るよ」
「いやそれはうれしいんだけど⋯⋯⋯まさか」
「奇襲はこのまま決行する」
あずきはそっと目を閉じた




