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妖し少女あずき  作者: 椎名 園学


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18/39

妖怪ってなんなんだ?

主人公の名前は山田宗太です

それに俺は強い違和感を感じた。サンタ、あめふらし、縄の子供そしてあずきという存在を見てこいつらが確実に妖怪であることは間違いないだろう。でも…

「うつ病も妖怪って…妖怪ってそもそもなんなんだ?妖怪って昔からいる、なんて言うか伝統的なものじゃないのか?」

「人間と動物じゃ無いもの以外だよ。病気でも災害でも、神だって妖怪だよ」

そこで電車の扉が開いた。話に夢中で気づけば最寄り駅から金沢まで来ていたようだ。いつになくごった返している人をすり抜け改札を抜ける。あずきも今日は透明にならず、切符を入れて改札を抜けた

「なんで透明化しなかったんだ?」

「文様が人間にもある可能性は否定できないし、今日は人間も調査しようと思ってね。透明だったら人間に話しかけることもできるし」

「いつもみたいに途中から透明化解除とかすればいいのに」

「この瞬間から調査は始まってるから、じゃ文様と犬をお願いね。あ、そうだ」

鼓門を背景にあずきが振り返り、俺にスマホを向ける。

「連絡が必要だからLINE交換しよう」

妖怪と言えども、家族を除き初めて女性とLINEを交換した喜びを感じそうになった時、さっきの「刺激しないで私に報告に来て」を思い出しハッと全てがあることに気づいた

「……今回もしかして別行動?」

「その方が見つける可能性が2倍だからね。じゃ12時にとりあえず集合で」

新幹線が到着したようで、さらに人が大漁に魚のようになだれ込んできて、そのまま俺とあずきは離されていった。


あずきの言っていたところによると文様は体に付いていたとの事なので、とりあえず辺りの人の腕や顔、首などを見てみるも、やはりそう簡単に見つかるわけはない。

というより、金沢は人も妖怪も多いからという理由で選ばれただけでここにいるという確証は無い。悪魔の証明の反対の天使の証明の状況にある以上、やる気が起きないのは仕方がない。と言えればだいぶ助かるんだけど、あずきがそんなこと許すとは到底思えない…

「はぁ…」

ため息多めの深呼吸をしながら、周りを見渡しやすいベンチに腰掛ける。

「さすがに全員見続けるのは無理だな…怪しいそうな人がいたらそいつを注視することにしよう」

目つきの悪いサラリーマン、ガラの悪い不良グループ、ガタイのいい外国人、スピリチュアルな柄のおばさま方……文様がないかと目を細め見ているわけだから、当然相手はジロジロ見られているのを感じる。ほとんど睨み返されるだけで終わるが、不良グループと外国人には「ガン飛ばしてなんや?喧嘩したいん?」「Say what (言いてえこと)you gotta (あんなら)say(いえよ). Don’t just(ただ睨むだけ) eyeball me(じゃなくてな).”」と怖い言葉を投げかけられ、必死の謝りで事なきを得たものの、このやり方もこのやり方で危険らしい…。

「お!お前何してんの?」

不意に背中を誰かに触られ、振り返る。知らないうちにがん飛ばしていたかと不安に眉をひそめていたものの、顔を見るとそれはすぐにかき消えた。

「え、卓也。何って観光的な?」

「いや、石川出身の奴が同じ県を観光ってのはきついだろ。どうだ、あれだろ彼的なやつだろーひゃーいやらしい」

「ちげぇよ。俺にできる訳ないだろ」

「まあそれもそうか」と失礼な肯定を返したこいつは田中。小学生からの付き合いで、俺の数少ない友達でもある。

田中は本当に俺に彼女ができたと思っていたのか、一安心といった表情を見せながら俺の左に腰掛ける。

「あ、そういえば見てくれよ」

「じゃじゃーん」と満面の笑みのアホ面で、田中は右手の甲を見せる。黒くまがまがしい、そしてどこか汚い魅力が溢れるタトゥーが刻まれていた



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