可愛い人形でしょ
あずきと話していると、さっきまでも恐怖は少し薄まっていた。
「あ、そうだ。死んだあと恨まれても困るから、朝言った君が喜ぶものを先に見せておくよ」
「俺死ぬのかよ。ってかもう一回しんでるわ」
あずきは俺の言葉を無視して、スカートのポケットから人形を取り出した。リリスそっくりの人形で、あの可愛げある顔がそっくりに再現されており、背中にはねじ巻きがついていた
「可愛い人形だな。リリスを作ったのか?」
「いや、リリスが作ったんだよ。」
「へえ、こういうのが趣味なんだな」
「これは普通の人形じゃないよ」
あずきは人形の背中のねじまきを回す。すると、リリス人形の目が光った
「ゼンマイ式のライトって感じ?」
「察しが悪いね。これは妖術だよ。ねじを巻くとランダムでリリスの妖術が出るんだよ」
「リリスの能力ってなんだっけ?」
時を止めたのと、変な空間に飛ばされたのは覚えているが、具体的にどんなのかわからない。確か、魔法で大体のことはできるみたいなのを言っていた気もするが。
「リリスの能力は魔法だよ。ほとんどすべてのことができる。戦闘能力だけなら最強だよ」
「連合の時も同じようなこと聞いた気がするわ。んで、実践となると文豪の方が強いんだろ?」
「文豪は戦闘のセンスがいいからね。あと見かけ的に貧弱そうだけど、体力と防御力がすごいよ」
「でも全然戦わないんだろ?」
「昔一回やらかしてるからあんまり目立ちたくないんだろうね。常に金欠みたいだし。本当にお金がなくなったら、舎弟に任務をやらせてるよ」
舎弟なんかいるのかよ。俺もほとんどあずきの舎弟のようなもんだけど、あいつの下となるとかなりひどい扱いを受けそうだ⋯⋯
なんか文豪って鼻につくんだよな⋯⋯。俺がインテリ系の人を嫌いだからか?
「任務中に考え事とはすごい余裕だね。いつ攻撃されてもおかしくないっていうのに」
「俺と猫助が合わさったら最強だぞ?」
俺は意気揚々と答えた




