特訓
なら言葉で教えるのはここまでにして、実践してみましょう」
リリスがそういう。次の瞬間には俺の目にはカフェが映っておらず、宇宙のような無限の空間が広がっていた。
「現実での時間は止めて、意識だけをこの空間に移しました。猫助さんを出してください。特訓を始めましょう」
そこから体感にして3時間。現実時間では一秒にも満たない時間が流れた。次にカフェに戻った時には俺の体がどっぷり疲弊しきっていた。強くさせるイメージを練っては猫助を出しては、もう一匹猫助を出して戦わせる。強くイメージさせた方が勝てばいいが、負けた場合、強くさせるイメージがどんなものだったのかを詳しく言わされ、それを踏まえりリスが改善点を俺に言う。それの繰り返しだった。
「本当にお疲れさまでした」
リリスはまたニコニコしながらアイスコーヒーを飲む。
「だいぶ・・・・・疲れた…・..」
「すみませんつい熱が入ってしまって。何か甘いものでも頼んでください。お兄ちゃんが頑張ったご要美に私がだしますから」
「あぁ天使…」
リリスが天使にしか見えない。今はカフェなので無理だと思うが、頼んだら膝枕くらいまでならやってくれそうだ。今度特訓が合ったらそれを頼もう。俺はありがたくアイスを頼んだ。
「ずいぶん機嫌がいいみたいだけど、何かあったの?」
家に戻って部屋に入るならあずきが口を開いた
「いや、別に。リリスの特訓が有意義だったなーって」
「へぇ。てっきり君は努力とか嫌がるタイプだと思ってたのに」
「俺だって男だ。地道に努力していって、いつか大物になりたくなるものだぜ」
「文豪の時は毎日ヘロヘロだったのに。どんなことしたか後からリリスに聞いてもいいの?」
「⋯⋯特訓なら」
アイスをおごってもらったのがばれたら「「俺だって男だ」ねぇ。幼女にアイスおごってもらうなんてかっこいい男だねー」と棒読みで言ってきそうだ⋯⋯。
あずきはじっと俺の目を見た。俺の思考が読まれていないことを、拳を固く握りながら願うだけだ




