リッツ
「撃破ポイント7、生存ポイント150。潜在能力推定ポイント25、計182ポイント。まぁそこまで悪くないね」
ゼリア像の前に行くと、あずきがそう言った。どうやら俺の特典は良かったらしい。
「文豪さんの鍛え方が良かったんじゃないですか?ずっと猫助さんを出せていたみたいですし」
続けてリリスはペットボトルの紅茶を俺に差し出し「お疲れ様です」と言ってくれた
「何とか喜劇王に勝てたものの、宗太君はまだまだ戦闘のセンスが低いね。ほとんど猫助のおかげだったし」
「これからどんどん鍛えていけばいいよ。生存ポイントをしっかりとってるし、状況における自分の立ち位置を理解しているのは強みだよ」
ひねくれている俺には「君は弱いから、弱者の立ち回りがしっかりできていたよ」と言われているようにしか感じない。
「また僕の特訓は続けるの?」
「いや宗太にはやってもらわはいといけないことがあるから、そっちが優先だよ」
「やってもらわないといけないこと?」
「君が強くなるために必要なことだよ」
あずきが笑った気がした。絶対に過酷なことが待っているんだろう⋯⋯。リリスからもらった紅茶に口をつけた。
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
気晴らしにと、その場を離れて感で右に曲がると運よくトイレの標識があった。中には誰もいなかった。俺は小便器にぎりぎりまで体を寄せる。用を足していると、隣に誰かが来て用を足し始めた。
「あ、」
隣から声がした。
俺は隣を見る
「あ、」
俺も口から音がこぼれた。
「あ、どっどうも。リッツです⋯⋯えーと、先ほどは、あの、その本当にありがとうございました。え、っつ⋯⋯」
今さっき倒したばっかりの喜劇王だった。だがさっきまでとは打って変わって、ぼそぼそと目を合わせず下を向いていた。




