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妖し少女あずき  作者: 椎名 園学


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喜劇王

その途端、意識はあるものの、俺とは別の意識、猫助の意識がはっきりと直接脳に伝わる。

「あんまり長いこと借りとったらあんちゃんが持たんから、すぐ決着付けさせてもらうで」

俺の体は完全に獣人になった。獣人の体は体を力ませ、まとまっていた氷を全て砕いた。

「にゃは」

ピエロ俺の体の変化を見て、また笑う。その顔は少し引きつっていた。だいぶ距離を取ってジャグリングを始めるが、球数は10を超えていた。赤に青、それに緑に黄色とさっきとは完全に違う空気が漂う。

ピエロが玉を全て俺向かって投げつけた。俺の体はゆっくり右手をあげる。振り下ろすと風が起きた。風は強く激しく暴れ、投げられた玉を全て吹き飛ばす。ピエロは手で目を塞いだ。その一瞬、ピエロの視界が手で埋めつくされる。次に目を開くと、俺の体は視界から無くなっていた。俺はピエロの真上にいた。ピエロを殴る。

ピエロは受身を取れずまともに攻撃を食らった。


「にゃ……にゃは!」

ピエロはまた腕をフラフラさせる。だが先程とは違い、本当にフラフラしているようだ。ピエロはたまを取りだし、そのまま俺に投げる。

「101匹猫」

そう唱えると、猫助が、大量に生み出される。

いくつもたまが投げられるが、猫すけが次々に身代わりになり続ける。間合いを詰めた。

俺の拳がピエロに当たる直前、俺の手が止まった

ピエロは怯え、目を丸くする。

「喜劇王戦闘不能。山田宗太プラス6ポイント」

アナウンスがなった

そして……ピエロは散り散りに消えた。

「別にあんちゃんの体借りんくても行けたっぽいな」

「確かにな。お前の作戦勝ちだな」

猫助が俺の体から憑依をやめ、いつもの姿で現れる。

少し離れた森で、喜劇王は猫すけに破れていた、

大量に猫助を出し続けていた理由。それはピエロにバレないように本体の喜劇王を倒す算段だった。

「素晴らしい戦闘でしたね」

声がした。さっき聞いた声だ

「体力を消耗したところで」

俺は振り向く

「では」

次の瞬間には俺の頭ははね飛んでいた。

「解体作業はここからですね」

ペスト医師だった。



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