北海道ダンジョン
いよいよ楽しみにしていた北海道ダンジョンである。
「ちょっと楽しみだな」
「世界の中でも食用モンスターの宝庫と呼ばれるダンジョンですからね」
と全員でウキウキとダンジョンへと向かう。
ちなみにダンジョンのあるのは函館である。
人口や被害を考えると札幌のはずなのだが、見解としては東北と北海道全体の被害から中間に作られたのではないかというのが予測である。
まぁおかげでというか比較的被害が少なかった札幌付近に政治の中枢自体は移管した訳だが…。
「ってか大阪も人多かったけどここも多いなぁ」
「国内だと人気のダンジョンですからね」
国内のダンジョン人気は…
1位 新宿
2位 函館
3位 大阪
4位 福岡
5位 名古屋
6位 群馬
7位 松山
8位 仙台
という順番になっているそうだ。
「ここが第2位な訳か」
言われてみると確かに人が多い。
「ここは低階層からも食材を落とすモンスターが多いのでレベルが低い人でも稼げるっていうので人気みたいです」
確かに稼げるという点に置いては食材系のドロップアイテムはそれなりに高値で取引される。
最悪自分で消費しても良い事を考えると利点が大きい。
「新宿が多いのはなんでだ?」
「組合のお膝元なんでツアーだったりとか色々あるのでまず新人は、新宿ダンジョンっていう感じなので人が多いです。マッチング率が高いのも新宿です」
ダンジョンに潜るパーティを探す用のマッチングアプリが登場してそれによって自分とレベルが近い人とマッチングしてくれるらしい。
「あれのおかげでハズレスキルって言われる人達もレベルあげれてるんだってな」
「まぁパーティ終わった後の評価ポイントがあるのでパーティに貢献できてないとマッチ率が下がるから大変らしいですけどね」
解決したかと思ったら世知辛いシステムのようだ。
「まぁ評価自体は強さだけではなくてパーティへの貢献度なので戦闘以外でもちゃんと役に立てば大丈夫らしいです」
まぁ戦闘に貢献できないなら、できないなりに頑張れということなのだろう。
「逆に汎用的なスキルの人は引っ張りだこみたいですよ、『剣技』スキル持ちとか超人気です」
「その話効くと悲しくなる…」
「わかるわぁ」
「ほんとですよね、スキル差別反対」
と俺とカナタ、ランで声を上げるが…。
「お前は味わってないだろ!?」
とカナタからツッコミを貰う事になってしまった。
確かに、最初から沙月と組んでいたおかげで困った事がないな…。
「私なんて軟禁ですよ、軟禁!」
とランからも突っ込まれる。
まぁ確かに2人の境遇を思うとかなり恵まれていた。
「おい、知らん顔すんな知らん顔を」
「そうだ!そうだ!」
「黙秘権!黙秘権!」
これ以上墓穴を掘るわけにはいかないと黙秘することにした。
そんなこんなで函館ダンジョンに潜ったのだが…。
人が多すぎるのでモンスターはスルーしてそのままガンガンしたに降りる。
10層まではそこまで目立ったモンスターはいなかったように思えるが…。
11層からはかなり様変わりした。
「おぉおう、草原ってか牧場かよ…」
牧草が見渡す限り生えており牧草地となっていた。
「しかもモンスターは牛ですね…」
どうやらミノタウロスなどではなく普通の雄牛がモンスターだった。
「まぁモンスターだから普通に襲ってくるんだな」
普通の牛と思って甘く見ていると普通に突っ込んでくるので気をつけなければいけない。
そこからは羊、豚、鹿、猪、鳥と続いた。
「肉尽くしだな」
「だなぁ…野菜が欲しくなるな」
とカナタがぼやいていた。
料理をする者として気になるようだ。
そんな話をした後は植物型のモンスターだったのだが…。
今度は…。
「おお!ジャガイモ!」
ツタが伸びて攻撃を仕掛けてきたと思ったらジャガイモのツタであった。
「この調子なら野菜も期待出来る!」
とカナタが張り切っていた。
そんなこんなで先に進んでいくと20層を越えてからは、オークが出現してきた。
「ようやくまともなモンスターかと思ったけどオークにしてはなんかでかくない?」
「そうですね…2回り位デカいですね」
ちょっと小太りとかそういうレベルじゃない大きさだった。
「太りすぎだろ」
明らかに戦いにくそうな体型をしているのだが、大型のハンマーを振り回してくるので普通に強かった。
某ピンクの丸い奴にでてくる大王のようだ。
あれはアヒルだったか?
ちなみにオークの他にもミノタウロスが出てきたのだが…だからデカいって!
やはり普通の個体よりも大きな個体であった。
他にも大きなマグロのようなモンスターや、バフォメットまで出てきたが…。
やはり巨体であった。
「少しダイエットさせた方がいいんじゃないですかね」
とカレンがつぶやいていた。
なんだかんだそのまま潜り続けて30層まで到達した。
「今日はここまでにして引き上げるか」
と早めに引き上げた。
早めに引き上げた理由は、ダンジョンでドロップした食材を使ってパーティをする為だった。
この為に今日は、キッチン付きの部屋を借りておいた。
「いやぁ、日本の食材美味しいですね~」
「ほんと、こんなに美味しいなんて」
とアイラさんとランが感激していた。
「普通の食材より遥かに美味い…」
とカナタも驚いていた。
特に野菜類はハワイではドロップしないので基本的には普通に購入した野菜を使用しているのだが、モンスタードロップの野菜は本当に格が違う美味しさだった。
「調理しがいがある…」
といってカナタが張り切っていた。
「野菜が美味いと料理全体の味が締まるな」
「そりゃそうよ、メイン素材にダンジョンの食物を使ってもやっぱり周りも同じレベルの食材じゃないと」
とやはり色々と気を使うようだ。
「そう考えるとあの焼肉店で食べた食材は格別だったな」
「確かにそうね…ただ、やっぱりダンジョン食材で確認されていないアレが欲しい」
「アレか…確かにここのダンジョンなら期待してもいいかもな」
北海道だけではなく東北も巻き込んでいるのであれば日本人が大好きなあの食材が期待出来る。
「だけどあれはどうやってドロップするんだ?そもそもモンスターもよくわからんが」
「確かに」
とカナタと料理の支度をしながら函館ダンジョンへの楽しみが募っていた。




