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現代日本でダンジョン生活!ハズレスキルで無双生活  作者: 色蓮
第7章 罪と罰

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京香side

 まさか生きているとは…当時は親友が亡くなったショックも大きかったが、親友が残した忘れ形見を守らなければという気持ちの方が強かった。


まぁそうは思っていてもあの子にとんでもないトラウマを背負わせてしまい、一生罰を受けなければという気持ちにさせてしまった手前親友には申し訳ない事をしてしまったと思っていた。

まぁ…死んだ後の行き先を知ってしまった以上再会は叶わない。



一生この子を見守っていようという罪悪感に捕らわれていた。

「まさかこうしてあんたと話せる日が来るとはね」

もう二度と会えないと思っていた親友との再会…。

本当に数奇な運命だと思えた。



「事実は小説より奇なりとはよく言ったものね」

『霊媒師』のスキルを手に入れたから聖歌と2人で話せるようになった。

やはり他人の身体を借りて会話するのとは少し勝手が違う。



「それにしてもあんたら親子はそういう感受性が薄いのかしらね」

沙月はスキルのおかげで見えていたはずだが…スキルを手放した後も私の姿を目で追っていたので恐らく見えているようだ。

アイラに関しては憑依したという実績はあるがまさか見えて話が出来るまでいくとは思わなかった。



「そういうのはわかんないわねぇ、経験がないし」

「でも、あなた達親子は殺気とか人の視線とかには敏感じゃない?」

聖歌は昔からだが、アキラも同じように人の視線には敏感だ。

普通の人は殺気なんて感じないし気付くとしたら目の前にしてからだろう。



「一応それには科学的な理由があってね…人間っての電気で」

「ああ、多分そういう所よ。私が見えないのは」

「ええぇ…」

この親子は幽霊の類を心の底では信じていない。

それこそ私もスキルで作り出した幻とでも思っているのかもしれない。



「京香の存在はちゃんと信じてるってば」

「あんたのそれはほんとかどうか怪しいのよ」

「そんなことないわよ、それに私とあなたしか知らない秘密…いや私も知らない秘密も知っていたのだから信じるしかないでしょ?」

「あんたが疑り深いからでしょ」



聖歌は私を幻じゃないと判断するために2人の秘密を話すように言われて話した。

しかし…。

「私の記憶を読んで?」

という疑いを向けられたので聖歌も知らない秘密を打ち明けたのだ。



「まさかあの時の犯人があいつだったとは思わなかったわ」

「私があんたに黙ってる代わりに黙殺したのよ」

中学生の時の聖歌の体操服を盗んだ奴がいた。

私は犯人がわかったので当人に問い詰めたのだが…。

すでにこの男の手に渡って何をされたかわからない体操服を聖歌に返すのは忍びなく焼却炉に突っ込んで燃やさせたのだ。



「何も燃やさなくても…」

「ええ、体操服を盗むような輩に渡ったものをかえされても困るじゃない?」

「まぁそれは確かに…」

色々と考えた結果、体操服を燃やす事で盗まれた用途を有耶無耶にしたのは私の気遣いの結果だ。



「それはそれで結構事件になったじゃない」

「でも、結局犯人はわからず仕舞い、あんたも体操服を盗まれて燃やされたってだけでだったでしょ?」

「まぁそりゃそうだけど…」

「それに体操服についても謝罪文と一緒にお金が届いたでしょ?」

「ええ、新聞の切り抜きと一緒にね…あれはあれで気味が悪かったわ」

学校側としても大事にしたくなかったのだろう、これで事件は終わった。



「あの事件の真相がそんな事だったのを知ってるのはあなただけだもの…状況証拠から犯人まで理にかなってたし」

これだけ話してようやく本当の意味で信じたのだから…恐らくアキラと聖歌はそういう達なんだと思う。



「明日、ここを離れるから話をしようって言われたけど何かあるの?」

私はアキラから離れる事は出来ない。

つまり明日ここを出てDDDに行くというのであればしばらくは会えない訳だ。



「ほんとにただの思い出話よ。私が死んでからあの子に何があったのかとかね」

「それは一晩では語り尽くせないほどの量になるわよ…まぁここ3年の話は面白くもなんともない話だけど」

実際、あの時のアキラはほぼ生きているだけの屍といってもおかしくはなかった。



身体を鍛える事は続けていても何か新しい事を始めるという事はなかった。

地頭はよかったのだから、大人しく他のスキルを磨けばよかったのにそれすらしなかった。



まぁ職場に関してはあの男の圧力が掛かっていたせいもあるが…もう少し気持ちが前向きになれば選べる仕事もあっただろう。



「その腑抜けてた3年間は別にいいわ、正直興味ない」

「ほんとにあんたらしいわね…少しは同情心的なのはないの?」

「自分で前に進む努力もしない人間には興味はないの、それが自分の息子であってもね」

「手厳しいわね…まぁそういう意味ではあの子には感謝しなさいな…アキラを前向きに…いや生きる目的を与えたのは間違いなく沙月よ」



「そう…やっぱりお礼に徹底的に鍛えてあげないとね!」

それがお礼になるのは一部のバトルマニアだけだと言いたい所だが…。

まぁこの世の中強くなることは無駄にならない。

見守っておくか…。



「それよりもあの子達との出会いの話を聞きたいわ。どうやって落としたのか」

「息子の恋愛に口を出す親は嫌われるわよ」

「口は出してないわ、それにだからこうやって隠れて聞いてるじゃない」

眼の前で聞かれたらさすがにアキラの名誉の為に伝える事はなかっただろう。



「まぁ私もそれを肴に話し相手が欲しいと思っていたから丁度いいかもね」

「でしょ、普通の親とは違ってずっと見てたわけだし」

そう、普通の親では見れない場面を私は見る事が出来ている。

しかし、これを誰かに共有することはできないと思っていた。



「さぁ、洗いざらいぶちまけて今夜は楽しむわよ」

「ひどい親ね…まぁ私も嫌いじゃないんだけど」

という事で出発前夜…アキラの話で大いに盛り上がった。

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