スキルの傾向
結局というか…確実に強化につながる『獣化』を選択した。
「この手のスキルはレアですからね…」
これまで節制以外で手に入れたのは、カナタの『竜化』、ランの『液化』のみである。
『液化』は封印処理されていたスキルだが、他に手に入ったという記録はないそうなのでこちらもかなりのレア物である可能性が高い。
「『空間支配』も魅力なんですけどね…『空間操作』のレベルアップと考えるとそこまでの事は出来ないんじゃないかと…」
『空間操作』自体は沙月が取得している。
恐らく支配なのでランクアップしたスキルだと思われるのだが、直接的な攻撃力につながるとは思えなかった。
「沙月の『空間操作』が支配になって強かったら泣きますけどね」
「違いない」
逃した魚は大きいってやつだ。
「まぁ『獣化』が姉と一緒なら大当たりですしね」
「ミレイの『獣化』は汎用性の塊だからな」
「という訳で検証行ってきます!」
と言ってカレンも他のメンバーの元に検証にいった。
そして一番の難題であるアカネの番である。
ちなみにソフィアは、さくっと繰越を選んですでにあちらで検証に参加している。
「先日のスキルが無ければスキルを取得するつもりだったんですけどね」
との事だった。
「さて…まず何を選ぶかだな」
「そこからですね…」
アカネの選べる選択肢は3つ、魔力値倍増、スキル取得、スキルレベルアップのどれかになる。
ただ、魔力値倍増は現状恩恵が少ないのでこれは外して良い。
問題はスキル取得とスキルレベルアップのどちらにするかという点である。
パワードスーツの開発を進めているがまだまだ実戦投入には程遠いという話を聞いている(同レベル帯では相手にならない)。
ということは現状テイムモンスターがいるスミレやツバキよりも弱いということになる。
その割にはパーティだけではなく国としての重要度は沙月の次位に高いという危うさを持っている。
「パワードスーツの方はどうなんだ?」
「初動だけサポートしてもらって後は私が動かすという感じで20層のドラゴンなら倒せる位にはなりました」
「それなり最低限の自衛力はあると思って良いのか?」
その言葉にアカネは渋い顔をした。
「常時着られるほどのコンパクト化には成功してないので普段から身につけていない以上、自衛力と言われると厳しいかもしれません」
レベルだけは高いのでそう簡単にやられることはない。
とは言え不安が残るのも事実。
「うーん…今の『電子精霊』のレベルは?」
「7って聞いてます」
絶妙なレベルだ。
このペースならそのうちランクアップに達する気もしている。
「こっちに来てからは手広くやってるので、レベルはガンガン上がってるみたいです」
「恐らくスキルレベルアップを選べば確実にランクアップまでいける…それで自衛力があがるかどうか…」
ランクアップ後のスキルは強力な物が多いが基本的に現状の能力が大きく変わる事はない。
『電子精霊』がランクアップしたとして戦闘力を持つかと言われると甚だ疑問な訳だ。
「個人的な意見としてはここはスキルを取得しておくほうが良いように思う…」
スキルレベルアップも魅力的だが、スキル取得による恩恵の方が大きいように思う。
「スキルレベルアップをするにしても、新しくスキルを取得してからの方が選択肢が増えるからだ」
「確かにそうですね、使えるスキルならばもう一度『節制』を使ってその時にレベルを上げるという事もできます」
「戦闘系スキルだとアカネの場合はスキル上げるの大変だろうしな」
「お気遣いありがとうございます…そう考えるとやはりスキルですね」
とアカネも納得してスキル取得を選択した。
そして今度は5択だ…さて何が出るか…。
「ああ、これは悩まなくていいかもしれません」
「えっ」
アカネのあげたスキル5つのスキルの中に一つアカネにぴったりのスキルがあった。
アカネ
・『電装化』
・『脱兎』
・『空間支配』
・『複腕』
・『並列思考』
「ああ、なるほど…これは一択だ」
「他のスキルも気になるんですけどね。特に『複腕』とか」
「腕が増えるだけっぽいが」
「便利そうじゃないですか」
「俺は『触手』持ってるから」
「その手は要りません」
というやりとりをした後にアカネは『電装化』を選択した。
これで全員の選択が終わったので検証組と合流した。
結果的には全員変化系スキルを取得することになった。
実際の所ランダムに見えて、その人物に相性の良いスキルを羅列してくれているのだろう。
今回のアカネの場合は、顕著だったが今までの選択肢を見るとそういう方向性が見えている。
まだ俺は『節制』によるスキルは取得していないので何が出るのか興味があった。
しかし魔力値不足はいかんともしがたい。
ここ最近の皆のスキルアップを見ていると実感する。
明らかに魔力値が足りない。
確かにこまめに使ってスキルを上げている。
しかし、それはあくまでも俺の魔力値が少ないからこまめに使っているに過ぎない。
戦闘中は、『魔力共有』を使って誤魔化しているが戦闘時でもないのに共有するのは申し訳なく、スキルレベルアップは自主トレ時のみなのも影響している。
サキはさすがにバグレベルのレベルアップだが、魔力値にものを言わせて沙月やカレンもスキルレベルだけならかなり上がっている。
アイラさんも同じだ。
ここにきて徐々に差が縮まっている。
スキルの使用方法などでその差は見えないかもしれないが、着実にそして確実にこのままだと置いていかれる。
これが低魔力値が大成できない理由か…。
探索者としてデビューして数ヶ月、少しずつ差が実感できるようになっていた。
◯あとがき
作者も忘れてる取得スキルが多々あるのでそろそろキャラまとめを入れます。
その際に閑話で小話でも入れようと思っていますのでこんな話が欲しい等あれば教えてください。
例:カナタのバストアップ生活、ミレイ&カレンの下着選び、アイラの妄想日記、蚊帳の外から見たアキラハーレム等々。
このキャラのこんな話が聞きたい程度で大丈夫です。
ご希望に添えるかはわかりませんが、よろしくお願いします。
無ければ例の中のどれかを入れます。




