ボス準備
30層への移動は俺がスミレを担ぎ、カレンがツバキを背負って移動する事になった。
カレンに合わせてスピードを落としているのでそこまでの速度は出していないせいもあってか先日のような文句はでなかった。
そしてグリフォン戦に挑んだのだが、俺と沙月は固定として火力兼遠距離役としてサキを加えて挑んで圧勝。
確かにレベルが下がり身体能力下がっているが回避と受け流しに関してグリフォン相手は問題はなかった。
そしてレベルが下がっても火力がほとんど落ちる事のないサキの魔法でトドメをさした。
「さすがだな、サキ」
「前衛ですべての攻撃を受け持ってもらえているからこそみたいなとこありますけどね…」
グリフォンの攻撃はすべて把握してるので回避しながら反撃出来る位には余裕である。
軽く倒されたグリフォンが消滅するのを2人は呆然と眺めていた。
「あの有名なグリフォンがこんなあっさり…」
「ドラゴンですら未だに倒せないのに…」
と2人は呟いていた。
そしてボスを討伐したのでこれで40層までいくことが出来るようになった。
「突破してない階層があると移動出来ないのは仕方ないとしてやっぱり便利だよなぁ『跳躍』」
「あっ褒めてくれてますね!」
とカレンは嬉しそうである。
「このダンジョンだと特にな…」
あの後、聞いた話によると北海道以外のダンジョンは虫階層が多いという事を聞いて日本のダンジョンを制覇する気が無くなっていた。
ちなみにチラッとみた41層も蜘蛛モンスターだったそうなので後半も期待出来ない。
カレンは婚約してからかなりスキンシップに遠慮がなくなっており肉体的なスキンシップが多い。
今でも俺の腕にくっついておりミレイと同様に主張の激しい部分が当たっている。
そして沙月とカナタは、まぁ仕方ないみたいな顔をしている…2人揃って胸元を見るな!
しかし…3人はまだ慣れていないせいか目をそらしている。
そしてカレンのスキルで40層へと飛ぶ。
「さて本当にフェンリル狩るのか?」
「案外やれると思いますけど何かあったら退避で」
と全員に念押しをした上で沙月がテイム条件の説明を始める。
「スミレさんの完全テイム条件は、特定のアイテムを使用するって条件なのでこのとっておきのやつを使用する予定ですが在庫が一つしかないのでミスが許されません」
事前に完全テイム条件の説明はしてあった。
確率でテイムなのだが、スミレの場合は100%なのを確認する為だ。
「完全テイムモンスターは条件に使用したアイテムや道具の特性を得る感じのようなのでこのエリクサーを使用しようと思います」
ツバキの完全テイムで分かった事なのだが、条件を満たす為に必要な物の特性を持ってテイムされるようで、ツバキのテイムモンスターは『魔力感知』スキルを所持していた。
「どこで使う?って言ってたやつか」
とんでもないアイテムが出来たけど使う機会がないと嘆いていたアイテムだった。
死んでなければなんでも治せると言っていたが…。
「これ使い道が限られるんですよね…同時使用できないとは言え別に別々にポーション使用すれば良いわけですし…」
と身も蓋もないことをいっていた。
しかも作成するのに大魔石を使う上に当然のようにスライムのレアドロップ要求してくるのに使い捨てという仕様らしい。
先日のスライム狩りの際に手に入れてたアイテムを使用したらしい。
「治せる物も通常のポーションでも治せますからねぇ無用の産物だったので…ただ、これ使うとスタミナも減らないのでそこは注意です」
という訳でスタミナが減らないフェンリルを討伐するというミッションになった訳だが…まぁ危なかったら逃げればいい。
その辺は下手なゲームのボスよりも優しかったりする。
「とりあえずサキはチャージしといてくれ」
「すでに始めてます」
「さすがだな。カナタは『龍化』しといてもらって初手マーキング打ち込んだら少し下がって遠距離から龍鱗光を放つ感じであんまり前にでるなよ」
「了解。聞くまでもないけど前衛は?」
「俺がやるよ、動きも大分見切ってるし咆撃も防ぐ手段もあるしな」
「いつの間にそんな物を…」
「日々実験だからな」
まぁ元から小手のおかげで防ぐ手段自体はあったのだが、広範囲の咆撃に関しては防ぐのが難しかったのだが…何事も試してみるもんで面白い方法を発見した。
「沙月とスミレは絶対に前に出るなよ。『障壁』張ったらサキも含めて待機で俺が下がった場合に限り『水魔法』で応戦してくれ」
「わかりました」
「はい…」
不安そうなスミレに近づいて顔を近づけ…
「そう心配するな、何かあっても守れる位の力はあるつもりだからよ」
と元気付けた。
「大丈夫、信頼してるから…」
と言って顔を逸らされてしまった。
「こういう所なんですかねぇ…まぁ許せちゃうんですけど…」
「あれは反則だからな…」
「あれが私のって考えると優越感あります」
と3人が呟いていたが…。
「今度…私も挑ませて…いやでも恐れ多い…耐えれない…」
とサキも続けて何かいっていたが小さすぎて聞き取れなかった。
そんなこんなでボス部屋の扉を開けて中に突入した。




