5冊目『魍魎の匣』京極夏彦(講談社文庫)
〇あらすじ
まず楠本頼子と柚木加菜子、二人の女子高校生が登場します。
二人はそれぞれに事情を抱えており、夜にこっそり家を抜け出して湖へ行こうと計画しました。そして、ホームに電車が滑り込んでくるまさにその時。
加菜子は何者かに線路へ突き落されてしまったのです。その場に偶然居合わせた警察官の木場は頼子から事情を聞こうとします。
かろうじて生きてはいるものの、瀕死の重傷を負った加菜子。
彼女の保護者として現れたのは二人の男と一人の女。女の方はかつて美波絹子という名前で女優をしていた柚木陽子でした。陽子は加菜子の姉であると告げ、美波絹子のファンだった木場は大いに驚きます。
その後、重症の加菜子はより高度な医療が受けられる病院へと転院することになります。
ほぼ同時期にバラバラ殺人事件が起こります。
発見されたのは身元不明の手足。それだけでも充分に異常ですが、それらが正方形の箱に詰められていたのです。
バラバラ殺人事件に興味を持った作家兼雑誌ライターの主人公関口は知り合いのつてを使ってその事件について調べ始めます。
事件について調べる中で謎の新興宗教『穢封じの御筥様』の話題に行き当たります。
御筥様は箱の中に魍魎を封じ込めることで信者たちを救っているようですが……。
一見すると関係のないように見える加菜子の事故とバラバラ殺人、御筥様。
それらは実は複雑に絡み合っていたのです。
〇感想
『姑獲鳥の夏』に続くシリーズ第二巻。いきなり二巻の感想で申し訳ない。
一巻を読み終えたのは数年前で、この本も途中まで読んでは時間が開いたせいで最初から読み返して……を繰り返してようやく読破しました。
ネタバレ防止のためあらすじは手短に済まさせていただきましたが、めちゃくちゃ大ボリュームなんですよ。
あとがきまで含めると1050ページあります。
ジャンルとしてはオカルトが絡んだミステリー……になるのかな?
最後の推理? 解説? シーンで明らかになるのは人々の歪んだ愛情。そのシーンだけで100ページくらいあります。
自分でも小説を書いているからこんなことを思うのかもしれませんが、ひえぇぇ、どうやってそんなにいっぱい書いてるんだぁ……って別の意味で怖くなりました(笑)
要所要所で登場する五行思想や古代の妖に関する解説もあり、学びの導入としても良いきっかけになりそうだと思いました。
……が、あまり基礎知識がない人にはピンとこないかも。
次の巻も持っているのですが、これ以上に分厚いんですよねぇ。
作者の京極さんが妖怪学関係にも精通している方ということもあって、下手なホラー作品に手を出すより面白いし安心というのは知っているのだけど……。
はてさて、読み終えるのはいつになることやら。
この感想を書いていたのは5年前なんですが、続刊にはまだ手を付けられていません(笑)




