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ライトはアキラからのLINE通話に出た。

「よぉライト!元気か?」

「はぁ?なんだお前!」

「いるんだろ?詩音?」

「居ちゃ悪ぃのかよ?」

「んで、どうだった?詩音のおっぱいでかくてうまかっただろ?」

「まぁな。そっちこそ祈織と寝たんだろ?」

「………」

「何とか言えよ、コラ!」

「馬鹿と話してる暇はないんだけどな」

「祈織のヴァージン奪ったんだろ?」

「………あほだな。お前。さすが竹田の部下だよ」

「もう関係ねぇよ!あんなタコ社長」

「あら、いいのか?お前?竹田ん家は代々ヤクザの家系だったんだぞ?」

「はぁ?それがいったいなんだっていうんだよ?」

「俺だけじゃなく竹田を敵に回したら蒲田歩けねぇぞ?」

「だったらなんだよ?あんな街こっちこそごめんだぜ!」

「まぁ、聞けって。場合によっちゃダブテックの元宮を紹介してやるよ」

「さっきから上から目線で言いやがって!必要ねぇよ!」

「いいのか?元宮ってお前が大好きなロックバンドの親友だぞ?」

 ライトは一瞬ひるんだが

「うるせぇ」

と言った。

「ってか、祈織ちゃんと結婚したいんだって?」

「だからうるせぇよ!関係ねぇだろお前には!」

「ってかさ、祈織ちゃんてヴァージンだなんて誰が言った?」

「祈織は昔から純潔なんだよ」

「あっそ」

「………ヴァージンじゃねぇってのか?」

「それは自分自身で確かめてみたらどうなんだ?セックスして血が出たら間違いなくお前が初めての人だよ」

「そんなことできるわけねぇだろ」

「どうした?さっきまでの威勢のよさは?」

「………」

「おい。スピーカフォンにしろよ。詩音にもこの際言っておきたいことがある」

「スピーカフォン?冗談いうなよ。なんでお前のお願い聞かなきゃならねぇんだ?」

「まぁ、いいや。後で詩音にLINEすりゃいいだけだから」

「なんだんだよ!さっきから!おちょくりやがって」

「真実を知りたかったら今日の夜、浦添にある市民球場に来い。祈織ちゃんもここにいる。ただし、お前が来なかったら祈織ちゃんのヴァージンは俺が頂く」

「っざけんな!浦添市民球場だな?何時だ?」

「9時に来い。解りやすく正面玄関で待っててやる」

「首洗ってまってろよ!」

「ナイフも持って来いよ。じゃあな!素人童貞君!」

 がちゃという音と共にアキラとの通話は終わった。

「くそ!」

 ライトは自分のスマホを床に叩きつけた。

「ライト君。いかなる理由があれ、他人の家で暴れるのはやめてくれ」

 祐介が冷静にいうとライトは「すみませんでした」と謝った。

「アキラだったんでしょ?何か言われたの?」

「いえ、男と男の約束ですから。幾ら詩音さんといえ、内容はお話しできません」

 詩音はライトをなだめて、財布を取り出す。おもむろに1万円札をあるだけ渡した。

「これで何か美味しいものでも食べて。忘れたほうがいいわ」

「受け取れませんよ」

 ライトが突っぱねる。

「いいから。ここまで連れてきたのは私なんだから、車代と宿泊費と思って受け取っておいて。ここから先はお手伝いできないから」

「………では、お借りしておきます」

 ライトは現金十数万円を受け取り「ご迷惑をおかけしました」と言って家を出た。

「大丈夫かしら?」

 佳子は心配そうに言う。

「心配いらない。アキラ君はトップ占術師だから」

 祐介が言う。

「私もお金おろしにいかなきゃならないので、失礼します」

 詩音はライトの後は追わなかった。


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