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『最弱ダンジョンの配合士 ~誰も知らない配合で最強ダンジョンを目指します~』  作者: もかどら


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第38話 特殊配合型認定

ホブゴブリンロードが倒れた。


その瞬間。


戦場全体が静まり返った。


ゴブリン達は混乱し、


ホブゴブリン達は逃走し、


最後まで抵抗していたホブゴブリンウォリアーも倒れた。


そして。


空中に文字が浮かぶ。



ランキング戦終了


勝者


忘れられた洞窟



リリスが大きく息を吐いた。


「終わりましたね」


「ああ」


アルベルトは短く答える。


だが視線は既に次を見ていた。



帰還。


忘れられた洞窟。


スライム達はいつも通りぷるぷるしている。


シャドウリーパーも静かだった。


だが。


ダンジョンコアだけは異様な光を放っていた。


「何でしょう」


リリスが首を傾げる。


アルベルトも見たことがない光だった。


そして。


通知が表示される。



順位変動


忘れられた洞窟


990位 → 989位



さらに。



二連続格上撃破を確認


特殊配合型評価上昇


追加審査開始



「追加審査?」


リリスが読む。


アルベルトの眉が動く。


次の瞬間。


大量の文字が流れ始めた。



審査完了


特殊配合型認定条件達成



「え?」


リリスが固まる。


アルベルトも珍しく驚いていた。


そして。


最後の通知が表示される。



特殊配合型認定


成功




忘れられた洞窟が揺れた。


地面ではない。


ダンジョンコアそのものだ。


眩い光が広間を包む。


スライム達が慌てて逃げ回る。


ぷるぷる。


ぷるぷる。


少し面白かった。


「何が起きてるんです?」


「分からん」


本当に分からなかった。


しかし。


配合眼が反応する。



特殊配合型特典


解放



新機能


特殊昇格戦




空気が変わる。


リリスが読み上げる。



特殊昇格戦


通常ランキング戦を省略し、


上位帯へ挑戦可能。


勝利時、


大幅順位上昇。



沈黙。


数秒。


そして。


「は?」


リリスが言った。


アルベルトも珍しく同意見だった。


「は?」



つまり。


989位。


988位。


987位。


986位。


そういう戦いを飛ばせる。


特殊配合型として認定されたダンジョンだけの特権。


それが特殊昇格戦だった。


「凄いですね」


「ああ」


「かなり凄いですね」


「ああ」


二人とも理解した。


これは大事件だ。



さらに通知が続く。



挑戦可能順位


970位


翠緑の樹海


支配魔物:フォレストウルフ



アルベルトが固まる。


リリスも固まる。


十九位差。


十九位上。


今までなら考えられない相手だった。


「飛びましたね」


「ああ」


「凄く飛びましたね」


「ああ」



だが。


アルベルトの口元が少しだけ上がる。


「面白い」


出た。


リリスが顔を覆う。


完全に出た。


研究者モードである。


「普通は怖がるんですよ」


「そうなのか」


「そうです」


「知らなかった」


知ってほしい。



その夜。


アルベルトは早速情報を確認していた。


970位。


翠緑の樹海。


フォレストウルフ。


未知の魔物。


未知の配合素材。


未知の可能性。


「まずは調査だな」


「休むって言ってませんでした?」


「明日から調査する」


「休んでませんね」


「そうかもしれない」


少しだけ笑う。



一方その頃。


学園。


卒業生のランキングを管理する巨大な水晶。


そこに変化が起きていた。



忘れられた洞窟


989位


特殊配合型認定



その文字を見て、


数人の卒業生が足を止める。


「おい」


「見たか?」


「特殊配合型だと?」


「こんな順位で?」


ざわめきが広がる。


誰かが呟く。


「アルベルトか……」


その名は、


少しずつ注目を集め始めていた。


忘れられた洞窟。


現在989位。


しかし。


その視線はもう989位には向いていない。


次の相手は970位。


アルベルトの成り上がりは、ここから一気に加速しようとしていた。

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