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3.愉快な辺境伯夫妻

ひとしお盛り上がったパーティーもそろそろ終いだ。

王都より帰郷した次男のグラウガが壇上に登壇した。

大声で皆に何やら報告を行っているのが見える。

普段は豪快だが締めるところは締めるのは流石である。

アクータも引っ張りあげられたが、物凄くばつが悪そうだ。

あれは二人とも酔っているなぁ。


「父様、グラウガ兄様は今後はどうするのでしょう?」


「……まぁそうだな、自由にさせたいと思う。

 だがな、次男までは制限があるのが貴族社会だ。

 グラウガはアクータの補佐に入ることになるだろうな」


辺境伯は将来、アクータが引き継ぐ事になる。

グラウガはアクータの補佐に就くことが決まっていた。

暫くは男爵として、一部領内の行政の監督することになる。

アクータが辺境伯に陞爵するのと同時に、子爵となるだろう。


「グラウガ男爵……プッ……似合いませんねぇ」


「似合わんなぁ……エフォリアよ、すまん。

 三男であるお前には、何も残せてやれぬやもしれん……」


「構いませんよ父様、私はそれならば世界を見て来ます」


「世界か!フフ……良いなぁ……大きく出たものだ」


「私を放っぽって、殿方二人で何を話しているのです?」


拗ねた感じのミルシナ母様が合流してきた。

クエルクスが私には何も残せてやれないかもとぼやく。

ミルシナは何だそんな事かと口を開いた。


「エフォリアは場合によっては、私の実家の方もあります。

 王都学院の卒業後も、引き継ぐ先はありますのでご心配なく」


「いえ……母様、私はですね、世界を……」


「ですから、安心して存分に見聞を広めに行きなさい。

 戻ってきて居場所が無いって事にはなりませんから」


「ミ……ミルシナ?聞いてないよ聞いてない!

 エフォリアはウチの子だからね!お義母様には渡しません!

 そうだ!将来は男爵位にして……セリアもそうだな!男爵夫人に!」


「何を子供みたいなことを言ってるんですか!

 エフォリアも将来があります。セリアも何れは嫁ぐんですからね!」


「なっ!?なにぃ!娘は誰にもやりません!

 強い奴じゃないと認めん!お見合いしたければ私を倒してみよ!」


喧喧囂囂とし始める。これは夫婦喧嘩なのだろうか?

無礼講な場所とは言え、トップが一番無礼講とか面倒を通り越す。

流石に止めなきゃいけない気もするが、周りの反応を見ると……

皆が各々、面白おかしく笑っているのが目に入る。


「まぁ、いっか……」


私は二人の掛け合いを放置することに決めた。

唯一、おろおろと割って入ろうとしているナーリャに任せよう。

くわばらくわばら……触らぬ神に祟りなし……


そうして、数日の後に、私の成人の儀、その日が来たのだ。

まさか、あんな事になるとは……

「宴も酣でございますが…」

幹事を任された人の免罪符!

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