2.兄弟団欒
グラウガを交え、パーティーが行われている。
父上の意向もあり、騎士や使用人一同も加わった。
この日ばかりは身分は考えずに皆と親睦を深めていく。
この日ばかり?……いつも親睦を深めている気がする。
たぶん気のせいだろう。
この場にセリア姉様が居ないのが残念だ。
「グラウガが戻ってきたということは、次はエフォリアか」
「成人の儀ですか?アクータ兄様」
「そうだよ、エフォリアはすでに片鱗を見せているけどね。
実際どのような才能があるか、今から楽しみだよ」
「うーん……スティの事ですしねぇ……」
「スティ?」
「あ……な……なんでもないですよー」
散々女神にポンコツ言っている私だが、私の方もポンコツか?
エフォリアの年相応の精神年齢が作用しているのだな?
そうに違いない、山樫杖一郎は享年49歳だ、大人の男性だ。
……いや、私も前世でよく「天然ですね」と言われた気が。
「エフォリア!それにしても貴様、随分と成長したなぁ!
アクータ兄上も随分と……お変わりなく?」
「グラウガ兄様に比べると私はまだまだ小さいですよ」
「グラウガ……それは私が子供っぽいということかい?
まぁ、お前は私達の中で一番でかいからなぁ」
アクータ兄様と話していると、グラウガ兄様が加わってきた。
並んでみると、アクータ兄様が魔法士、グラウカ兄様が騎士に見える。
なんでこの二人は才能が逆なんだろうか?
遠巻きに見ている全ての人がそう感じていた。
「あ、そうだグラウガ兄様、聞きたいことがあるのですが」
「ん?なんだ?」
「セリア姉様は王都学院で、どう過ごしてますか?」
「セリアか?いや、あいつ凄いわー……」
「グラウガ?何を遠い所を見つめてるんだい?」
「あ、私、何となく悟っちゃいました」
セリア姉様は学院で派閥の御輿に担がれているらしい。
身分を盾に相手を虐げる貴族に対し真っ向から立ち向かう。
相手が誰であろうと不逞の輩には母様直伝扇子チョップが唸る。
そのような行動から、子爵以下の貴族からの人気がヤバイらしい。
一部の熱狂的なファンから神格化に近い目で見られているとか。
『小さな高潔の伯爵令嬢』は伊達じゃないなぁと思う。
「ほほう……姉様は相変わらずだ」
「公爵子息に対し、思いっきり説教をしていたぞ?」
「え?それは少しマズイ気が……父様に報告は」
「言えねぇや……なにせその子息から求婚されてんだから」
「グラウガ、良い判断だ。それは父上には内緒で……」
あー……それは父様が暴走する。
その学院に何もなければ私も通うことになるわけだが?
ゴタゴタは勘弁してほしいなぁと天に祈る。
多分無駄だろう……
「それはそうと、エフォリアも成人の儀だろ?
天啓を授かるといいな」
私も15歳なので、成人の儀の話題になる。
もっとも、何を授かるかは既に分かっているわけだが……
「グラウガ兄様の成人の儀はどのような感じでした?」
「……只々、びっくりだったわ」
「グラウガこそ騎士の才と思ってたからねぇ」
そりゃそうだろうなぁ……
グラウガ兄様が魔法の才とは思えないもんなぁ。
そう思いながら久々の兄弟水入らずの会話を堪能していた。
セリア姉様は学園無双中
誤字報告本当にありがとうございます!




