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2.騎士小隊

"樹海X地点にて盗賊のアジト発見"



盗賊団から決死の逃走劇を繰り広げ、樹海から脱出したスカウトを

樹海沿いの村に展開している騎士小隊が保護し、報告を受ける。

街道に敷設している魔道路にて各所に盗賊団発見の報を伝えた。

報告を得た各拠点に展開している騎士小隊は各々準備を素早く整え

突発的な戦闘に備えている。

ただし、小隊の彼らはあくまでも各拠点の防衛のみに注力する。

樹海内には準備を整え既に出撃しているであろう辺境伯隷下の

騎士団が務める。


「小隊長!辺境伯隷下の部隊、出撃を確認しました!」


「ご苦労、保護したスカウトには申し訳ないが、樹海の案内を

 頼むことになる。騎士団到着まで水と食料を与え休憩させろ」


「はっ!それと、樹海の方からこちらを伺う人影の報告があります」


「警備兵は周辺警戒を厳に、ここには私の他に騎士は居ないからな。

 ハニーラットも追い詰められたらウォータイガーをも嚙むぞ」


警備兵の報告を受け、騎士である小隊長も陣の外に出る。

夜まではだいぶ時間があるにも関わらず、樹海内は漆黒の闇を

思わせるほどに暗く佇んでいた。


「私とて騎士、盗賊には後れを取らんが、地の利は向こうか。

 我らに損害が出なければよいが」


樹海からはこちらを伺う視線を感じる。

目線を合わせずやり過ごし、気が付いていないふりを続ける必要があった。

万が一、盗賊団が攻めに出ると、今の戦力では村の防衛は厳しい。

何せ、現在の我々は騎士である私が1人、残りは20名ばかりの警備兵だ。

村の規模が小さいため、併せて騎士小隊も最低限の人数が割り振られている。

警備兵は領兵が兼任し、実力は高くても冒険者上がりのBランクだろう。

盗賊に関してはピンキリだが、元Aランクがゴロゴロ居るのだ。

少し前、盗賊からミルシナ様を守り抜いたあの専任護衛の2人を思う。


「実力を見てもあの2人は敢闘したのだな……」


あの2人は辺境伯のご長男アクータ様と仲が良く、自分とも知らない

仲ではなかった。

生きてれば将来、騎士の力を得ていただろう。


「惜しい人材をなくしたな……」


突如ヒュっという風切り音が聞こえた。

瞬間、投擲されたナイフをが迫るのを目視する。

小隊長は難なくナイフを弾きつつ手に持っている槍を

お返しとばかりに投擲し返した。


辺りにズドンと音が響く。

騎士小隊長は抜剣できる体制を取り、ナイフが飛んできた方向を睨む。

暫くすると、チッと舌打ちのような音が聞こえて伺っていた気配は消えた。


「肝が冷えるな……少なくとも樹海の外でやり合う気は無いらしい」


駆けつけてきた警備兵数人が周辺を警戒し始めると、小隊長も辺りを

注意しながら槍と、盗賊が投擲したナイフを回収した。


「盗賊……女か……手練れだな」


槍の穂先に僅かに付いている血痕を拭いながら、樹海の闇を睨んだ。

主人公のエフォリア君は?

屋敷で杖の鍛錬中です。


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