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第9話 故郷からの急報
学園生活が半年ほど過ぎた、ある日のことだった。
「カイト、大変だ!」
血相を変えて教室に飛び込んできたのは、今やすっかり友人となったレイヴンだった。手には一枚の緊急通達が握られている。
「お前の故郷……辺境の村がある地域一帯に、魔物の大規模な進行が確認されたそうだ」
「――っ!」
背筋が凍った。第二部の間、意識の隅に追いやっていた記憶が、一気によみがえる。村長が言っていた、森の奥の魔物の巣。あれが、ついに限界を迎えたということか。
「学園から、討伐支援部隊が派遣されることになった。実戦経験を積ませる目的も兼ねて、上位クラスの生徒にも同行が要請されている」
「俺も、行きます」
即答だった。迷う余地などなかった。ミラの顔、村長の顔、ゴードンさんの顔が、次々と頭に浮かぶ。
「もちろん俺も行く。友の故郷の一大事だ、見過ごせるか」
レイヴンが力強く頷いた。
通達には、討伐対象の魔物についての簡単な情報も記されていた。それを一読した瞬間、俺は思わず息を呑んだ。
「……これは」
そこに記された魔物の特徴は、前世でやり込んだ『エンドレス・フロンティア』の、あるボスモンスターの特徴と、あまりにも酷似していた。
(もし本当にあいつなら――生半可な戦力じゃ、全滅もあり得る)
胸の奥で、覚悟が固まっていくのを感じた。
隠すつもりは、もうなかった。




