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たいせつな ぬいぐるみ - 外科の新人の歩み -  作者: ぴい


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外科の新人の歩み41 初体験

 土曜日、同僚は朝から彼と温泉に泊まりで出かける。


内科の新人「いいな。いっぱい愛し合うんだ。」


同僚「なんか。あなたのせいで性欲ゼロよ。すっごい背中筋肉痛だし。。快感求めるなら、あなたがいれば他は要らなさそうだわ。さて、行ってくるわ。」


外科の新人「気をつけてね。帰る時連絡して。合わせるわ。」



内科の新人「わたし。。ひどいことしちゃったかな。。彼女が気持ちよさそうだったから。。友達が喜んでくれるならって。。」


外科の新人「気にしないの。私があなたをシャワーでイカせたからだから。ちょっと反省した。けどね。罪悪感はないの。友達が知らないこと教えるって親しくなることだし。出会った初日にうわー綺麗。それだけで終わるより、こんなに親しくなれたほうがいいと思うの。彼女も私も、嫌なことは嫌って言うの。お互い価値観は違うからね。良好な関係を続けるなら、言わないとって看護学校時代に約束したから。」


内科の新人「嫌って言えないくらいやっちゃったから。」


外科の新人「あの子は嫌なら翌日にも、もうやらないでって言う。言わなかったならOK範囲なのよ。あなた気遣いは素晴らしいけどね。考え過ぎ。相手の気持ちを聞くのも大事よ。」


内科の新人「ごめん。。私。。」


外科の新人「泣くことじゃないわよ。彼女、私以上にあなたのこと憧れなんじゃないかな?親しくなれて嬉しいんだと思うよ。ずっと大切にするなら、気持ちを言葉にするのって大事よ。」


内科の新人「うん。私、結婚したい。でも、今のこの関係も大切だから。。」


外科の新人「形は変わるだろうけど、無くさないって気持ちがあれば大丈夫よ。考え過ぎないの。ねえ、予定は?」


内科の新人「帰って筋トレかな?」


外科の新人「筋トレ要る?楽しいの?」


内科の新人「筋トレ楽しい人いるのかな?」


外科の新人「つまり。。暇ってことよね。一緒にケーキ屋さん行く?」


内科の新人「デートの邪魔じゃない?」


外科の新人「また、余計な気を回して。あのね、彼が仕事中にイチャイチャしないわよ。お客さん気分良くないよ。先生とデートはないの?」


内科の新人「今日は先生仕事だから。夜は勉強だから邪魔するのは。。」


外科の新人「邪魔しないで見てればいいじゃない。それだって幸せよ。」


内科の新人「そうね。メールしてみる。ケーキ屋さん行きたい!」


外科の新人「じゃあ行こうか!」


内科の新人「う、うん!」



 2人でケーキ屋さんに向かう。



外科の新人「おはよう!」

内科の新人「おはようございます。」


店長「おは。。また綺麗な人を連れて来たね!」

弟子「うわっ!むちゃくちゃ綺麗。。」


外科の新人「どう?慣れた?」


弟子「はい!私、毎日毎日楽しくて。。いつかケーキ屋さんのお店を開きたいから頑張らないと。なかなか店長の味にならないんです。」


店長「君のは君ので美味しいぞ。まあ、まず真似出来たら自分の味に変えれるようにならないと生き残れないからな。」


外科の新人「あなたを迎え入れるためも理由で水曜日休みにしたんだから頑張らないとね。」


店長「年明けからはお互いに火曜か木曜のどちらか休みにするつもりだから、同じ味を作れるようになって欲しいんだよね。」


内科の新人「すごい数を作るんですね。」


店長「あなたのマロンケーキ食べてみたいな。」


内科の新人「えっ!店長より上手く出来ないですよ。」


外科の新人「私も食べたい!」


内科の新人「じゃあ。。やってみる!」


 内科の新人は材料の混ぜ合わせからやり始める。


弟子「うわ。私、あんなこと出来ない。。形を合わせるのが精一杯。。」


店長「少しずつだよ。ずいぶん成長したと思う。ちょっと一緒に陳列してくれないか。もう開けるから。」


外科の新人「ええ。」


店長「ケーキ頼むよ。ちょっと2人で店に立つよ。」


外科の新人「よし、やるか!」



 店長が店を開けると、並んでいたお客さんがマロンケーキを中心に次々と買っていく。一通り買われると、行列は解消した。


外科の新人「なるほど。。」


店長「どうした?」


外科の新人「お見舞いのお客さんはプリンとシュークリームが多いのは知ってるけど。買う数が少ないわね。マロンケーキ買うお客さんの半分はマロンケーキ以外も買うわ。なかなか来れないから、たくさん買うんだわ。ちょっと陳列変えるね。」


 外科の新人はマロンケーキを2列に増やし、一番見にくい場所に移動し、フルーツケーキと、イチゴタルトを同じトレーに間を開けて4つだけ乗せて横向きに陳列した。


 昼に向かいお客さんが増えだすと、フルーツケーキとイチゴタルトがいつもより売れる。外科の新人は売れる度に売れた分だけ追加する。


店長「えっ!なんで売れるの?」


外科の新人「少ないと無くなるって心理で買うの。人気ないメニューだけ、この売り方がいい。みんなせっかく来たら、美味しいの確定してるのを買いたいから、新しいのには手を出しにくいのよ。」


店長「なるほど。。イチゴタルトとフルーツケーキが昼で無くなりそうだ。」


外科の新人「追加は要らない。今まで毎日売れ残ってたから。この2つって甘くないほうだから、ケーキ屋さんのイメージから離れるのかもね。私は美味しいと思うけどね。フルーツケーキは手間かかるから。。メニューから消すほうがいいと思う。」


店長「悩んでる。あれが一番カラフルだから。でも、確かに手間。時間効率は悪い。」


外科の新人「レジスター変えて1ヶ月経つよね。分析頼もうか。」


店長「それはお願いしたいな。」



内科の新人「あのー。出来ましたが。。」


弟子「店長。すごいです!準備終わりましたから、私代わります。」


店長「じゃあ、お願いするよ。彼女のを見ようか。」



外科の新人「へー。やっぱり上手いな〜。」


店長「なるほど。。僕のとどこが違う?」


内科の新人「似せたつもりですが。。」


店長「マロンの向きがバラバラ。一番良く見えるのがこの形なんだ。」


外科の新人「食べていい?。。うわっ!うまっ!」

店長「ん!確かに美味いね。。あ〜なるほど。。」


内科の新人「ダメかな。。」


店長「いや、店に出せるレベルだよ。」

外科の新人「だよね!すごい美味しい。」


内科の新人「でも、店長のに負けてるのは分かってるの。」


店長「甘すぎるんだ。1個食べたら。。もういいってなる。」

外科の新人「そういえば、確かに。」


店長「また食べたいって、甘さ足りないほうがいい。あと、生クリーム多く混ぜたね?油が増えるからくどいからお腹がいっぱいというか胃もたれする。一口目はあなたのケーキのほうが美味しい。食べ終わると。。しばらくいいかってなる。つまりお客さんが来る間隔が空いてしまう。ただ、また食べたい味なのは確かだ。店に並べるか。」


外科の新人「そう。ちょっと待って!」


店長「何してる。。なるほど!いや、価格高いじゃない!」


外科の新人「あのね、マロンケーキ安すぎるの、上げたけど250円でしょう?段階的に値上げして380円まで上げるべきよ。」


内科の新人「それ思う!私。。400円までなら店長のマロンケーキ買うよ。」


 外科の新人は『マロンケーキ甘口』と書いて並べる。


内科の新人「あの、私も店に立つ!」


外科の新人「まあ。。いいか、1日だけなら。」


内科の新人「どうして?」


外科の新人「毎日あなたが立つと、ケーキよりあなた目的の客が増える。つまり男が増える。あなたに近づきたいだけだから、1個しか買わない。トラブル増える。客商売には向かない。キャバ嬢ならあなたが売りだからいいかもね。」


内科の新人「そっか。。」



 内科の新人が店に立つ。すごく緊張しているようだ。


客「あら、店長。また、ものすごい綺麗な子を雇ったわね。人気になりそうね。」



 カップルの彼が見とれる。


外科の新人「ね、やっぱり。」


内科の新人「なに?余裕なくて。。はい!ご注文は?」



 マロンケーキの味比べがしたいのか両方買う人が多い。


外科の新人「店長。味比べするんだよ!他のメニューも別味出すのアリよ。他のケーキに加えて買ってる。売れる数が増える技として有効だわ。甘くないケーキを並べるのもいいかも。」


店長「なるほど。。商売センスは僕よりすごいな。まあ、今まで見てたら当たり前か。」


外科の新人「あなたの売れてるじゃない。」


内科の新人「嬉しいけど。。喜んでくれるかな。。」


店長「そうか!あれ、少しくどいから、小さくしたらいいんだ。あれ、メニューに追加するよ。」


弟子「いいなー。」


外科の新人「仕方ないわ。料理のレベルが違うからね。フランス料理なら店長より上だからね。」


店長「確かに。あれは負けてるよね。」


外科の新人「そういえば、トンカツなら勝ってるって言ってたわね!」


内科の新人「言ってないよ。同じ味までなら出来るって言ったの!味噌カツは努力しても無理。あとごはんも無理。」


外科の新人「料理であなたに勝てる訳ないでしょう!」


店長「ごはんは、確かに負けたな。」


外科の新人「店長。彼女部屋に入れていいかな?あちらの部屋は扉閉めるから。あなた昼食お願い。」


店長「そういうことなら、もちろん。」


外科の新人「じゃあ2人で作ってくるわ。私、ごはんだけね。」



 2時を回りお客さんがまばらになる頃に内科の新人の昼食が一階に運ばれた。



外科の新人「店は私が対応するから食べて。」


弟子「すごーい。」

店長「あの材料で?。。いや〜。料理人として惚れるね。男気もね。」


弟子「いただきま〜す。。ウソ!ウソ!むちゃくちゃ美味しい。何、このごはん。。うわー。」


店長「これ、ヤバいな!すごいわー。」


内科の新人「憧れのケーキ屋さん体験したから、頑張りました。」



婦長「やっぱりまた働いて!彼と食べるから、マロンケーキを。」


外科の新人「今日はヤバいから、彼とか言わないで!」



内科の新人「あっ!いらっしゃいませ!」


婦長「あ、あなた何してるの!昨日暴れたらしいわね。内科部長が興奮してた。俺もしてほしいって。」


内科の新人「もー。恥ずかしいよ〜。」


外科の新人「今日は、彼女のマロンケーキもあるよ。もう無くなるけど。」


婦長「へー。マロンケーキ2種類を2つずつにするわ。早番だから、3時過ぎたら食べるの。じゃあね。」



内科の新人「ねえ。。彼って。。結婚してなかったかな?」


外科の新人「えっ。。あ、ああ。。今週別れたわよ。彼か。。大丈夫かな?幸せになるといいけど。。」


内科の新人「そう。。」



 夕方、内科部長が飛び込んでくる。


内科部長「本当だ!ケーキ屋さんも、むちゃくちゃかわいいな。」


内科の新人「部長!。。は、恥ずかしいよ〜。」


外科の新人「違うでしょう!あなた、サービスしなさいよ。」


内科の新人「えっ?」


外科の新人「昨日の。。」


店長「何?」


内科の新人「もー。。」



内科の新人「ちょっと、あんた。何が欲しいの。答えなさいよ!コラ!」


弟子「えっ!」

店長「なるほど!」


内科部長「あ、あの、マロンケーキを。」


内科の新人「キサマ。いくつ要るか言わないと分かんないだろうが!」


内科部長「は、はい。2つ。」


内科の新人「おい!お前。私が作ったのと、店長のとどっちがいい?」


内科部長「いや、あの。。両方。。」


内科の新人「どっちと言ったの聞いてなかったのかよ!」


内科部長「は、はい。お嬢が作ったのが欲しいです。」



内科の新人「お待たせ致しました。私の選んでくれてありがとうございます!」


内科部長「あー。ゾクゾクした。幸せ〜。」


外科の新人「完全に変態だわね。」



内科部長「またやって。。」


内科の新人「今日サービス業だからやっただけ。もうやりません。」


内科部長「はい。。従います。」



 幸せそうに帰っていった。


内科の新人「いらっしゃいませ。ご注文は何にしますか?」


客「あら。。私もさっきの対応がいいな。」


内科の新人「いや。あの、会社の上司だから、仕方なくで。。」


客「残念。プリンとシュークリームを3つずつ下さい。」


外科の新人「お見舞いですか!」


客「あれ?内科の看護師さん!アルバイト?」


内科の新人「アルバイト禁止です。憧れのケーキ屋さんの体験です。」


外科の新人「彼女が作ったマロンケーキがあと4つだけ。」


客「じゃあ。私用で一つ下さい。たまには店長以外の味もいいわね。」


内科の新人「あの。店長の味には負けてますから。。」


外科の新人「最初のインパクトは勝ってるわよ。」


店長「十分美味しいから、店に並べてますよ。」


客「食べ比べるから一つずつ下さい。」


外科の新人「こちらは別で食べるのですか?保冷剤長めにしますか?2時間くらい?」


客「そうね。ありがとうね。」



 珍しくフルーツケーキとイチゴタルトが先に売り切れになり、改めて彼女のセンスに惚れる店長だった。



店長「君が店に立つようになって病院の関係者が来店されるようになったんだよね〜。今日からマロンケーキ増やしたんだよ。下手したら余ったな。。数は難しいな。」


弟子「私。尊敬しちゃった。すっごい綺麗だし。。あんなごはん。」


内科の新人「ごはんは彼女だよ。」


弟子「えーっ!2人ともすごい。」



外科部長「2人とも病院トップ看護師だからな。たまに医師を超えるからな!」


店長「いらっしいませ。」

内科の新人「恥ずかしいですよ〜。」

外科の新人「部長。どれがいい?あっ!私にする?」


外科部長「いや。今日は買わない。あのな店長。来週木曜日の夜にウチに来れないかな。」


店長「ああ。なるほど!」


外科の新人「私はいいけど。何?」



外科部長「大切な女の誕生日でな。ホールケーキ大を予約に。。」


外科の新人「あっ!。。」


 珍しく外科の新人がモジモジする。


内科の新人「どうしたの?」


店長「2番目だからな。そりゃそうか。分かりました。用意しておきます。」


外科部長「夕食は用意するから。まあ、あなた達には味で勝てないから、申し訳ないけど。。高い寿司を注文する。」



 外科の新人が泣き始める。


外科の新人「私、家族に誕生日なんて。。初めてだから。嬉しくて。。」


部長「彼と2人じゃなくて申し訳ないな。」


店長「いえ。そちらのほうが良さそうです。なあ。」

外科の新人「うん。。2番目頑張ります。」


外科部長「じゃあ。木曜日にな。」



内科の新人「ね、ねえ。。2番目って。あの。秘密じゃ。。」


外科の新人「みんな幸せ。だから2番目。」


内科の新人「。。ダメみたい。私。全く理解出来ないみたい。あのー。店長はいいんですか?」


店長「もちろん。」


内科の新人「えっ!」


外科の新人「言ったでしょう?あなたは先生を幸せにすることを考えるの!考えないの。先生に言ったらダメよ。あーっ。ねえねえ、先生来たよ!」



先生「お待たせ。」


弟子「うわ、カッコいい!」


外科の新人「彼女のフィアンセよ。」



店長「いや〜。美男美女ですね!すごいな〜。」


弟子「やっぱり。いい男にはいい女よね〜。はあ。。」


外科の新人「あなたは、まだ早いからまずケーキの修行しなさいよ!先生。彼女の作ったマロンケーキがあと2つだけあるよ。」


先生「へー。お嬢さんが作ったのを売ってるんだ。買います。両親は。。イチゴのショートケーキにします。さあ、帰ろうか。」


内科の新人「うん。店長。みなさん。すごく楽しかったです。ありがとうごさいました。」



 内科の新人は自分の作ったケーキを持ち、先生にくっついて帰っていった。


外科の新人「あの子。。先生と一階だと、更に綺麗になるなー。」

店長「本当に幸せそうだな。びっくりしたよ。」


弟子「なんか嫉妬しちゃう。。あんな素敵な男性。。あと、あんなカッコいい女の人を彼女って。。」


外科の新人「ねえ、どっちに嫉妬したの?」


弟子「両方だけど。。彼女を取られた気分のほうが。。」


外科の新人「やっぱりダメね。とりあえずケーキのことだけを考えなさい。」



 3人で閉店を迎え、弟子を見送ると2人は実家に戻り家族団らんの夜になった。



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